第8話:新メンバーを選抜せよ−2
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完了後すぐに集結地点に向かってください。
ポイントAはそのまま集結地点に直行してください。いいですね?』
『了解!』
エリーゼたちの通信が終わるとゲオルグは小さく嘆息する。
「やってることは理にかなってんだけどなぁ・・・。
動きが敵に筒抜けじゃあダメだよ、姉ちゃん」
天を仰いで呟くようにそう言うと、何度か首を横に振る。
そしてゲオルグは再び移動を始めた。
色々ありつつも、エリーゼは隊員2人を連れて目的地である廃ビルのもとに
たどり着いた。
警戒しながら廃ビルの中に入ると、先に到着していたポイントAの観測を
担当していた隊員が物陰から姿を現した。
「お待ちしてましたよ、3尉」
「ええ。 無事に合流できてよかったわ」
事前に通信でポイントAの隊員が先に到着していることを知っていたエリーゼは
そう言って顔をほころばせる。
だが、すぐに気を引き締めなおすと厳しい表情を浮かべていた。
「どうも、ゲオルグにいいようにやられちゃってるわね。 気に入らないわ」
「確かに。 ですが、こちらはまだ誰もやられてませんし、ポイントDを
襲撃したガジェット2機は撃破しました。
曹長も無事にポイントBに合流できて優勢に戦ってますから、
大丈夫じゃないですか?」
ポイントAの隊員がそう言うと、エリーゼは小さくそれに頷く。
「それはそうね。 でも、まだ5機はガジェットが残ってるはずよ。
油断できないわ。 それに・・・」
エリーゼはそこで言葉を切ると話の相手であるポイントAの隊員を睨みつける。
「味方に変装した敵の親玉がそばにいたんじゃ、安心できるわけないでしょ!」
次の瞬間エリーゼはヴェスペを振り上げて隊員に向かって襲いかかる。
驚きの表情を浮かべてのけぞる隊員に向かって、エリーゼは迷いなく
魔力の刃を振りおろす。
エリーゼの攻撃が当たり、攻撃を受けた隊員は壁まで飛ばされて床に倒れ込む。
そのさまをエリーゼは厳しい表情のまま見つめていた。
弾き飛ばされ壁に叩きつけられた隊員は恨めしそうにエリーゼの方を見ながら
床に手をついてよろよろと立ち上がる。
「な、何をするんですか3尉。 いい加減にしてくださいよ・・・」
「下手な芝居はいいかげんやめたら?」
「どう言う意味ですか?」
「今だって私の攻撃が当たる直前に後に飛んだでしょ」
「そんなわけないじゃないですか、いいがかりはやめてください」
そう言い募る隊員をエリーゼは冷めた目で見遣る。
「だからさぁ、いい加減その下手な小芝居はやめなさいって。
こっちはあんたの魔力反応をバッチリ検知してるんだから」
エリーゼが手を腰に当ててそう言うと
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