バカは時にカゼを引く
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ズはベッドの中、ではないがルーネスの片手を握ったまま添い寝している。
とはいえ、イングズの方は寝ていなかったらしく、他の二人が戻って来て大声を上げそうになったのを頭だけ起こしてもう一方の片手で人差し指を立て、「静かに」の合図をする。
「イ、イングズ……あなたまるで、ルーネスの保護者みたいねっ」
「ルーネスの方は、安心しきって寝てる感じだね……?」
レフィアとアルクゥは声を潜めて話し、ルーネスは全くそれに気づいていない。
「さっきまで落ち着きがなかったからな……、やっと眠ってくれてこちらも一安心だ」
「ふ〜ん………こうして見てると、添い寝されてるルーネスもかわいいもんね」
「 ────代わるか、レフィア? 」
「い、いいわよ別に……! イングズがそのままでいてあげて頂戴っ」
「あはは……、とにかくこのまま良くなってくれるといいけど」
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
「 ────起きろ〜みんなっ、朝だぞおぉ〜〜〜っっ!!」
「ひゃあっ、何よいきなり……って、ルーネス?? あんた、起きて大丈夫なの……!?」
「き、昨日の今日だよ、ほんとに平気?」
「おぉレフィア、アルクゥ、おれもう大丈夫だしマジで平気だぜっ! 見てくれ、この動き!!」
云うなり腕をブンブン回したり、蹴り技をするように俊敏な動きを見せる。
「いや〜、昨日のかったるさがウソみたいだ! 自由に動けるっていいな!!」
「あ〜もう、元気になったらなったでうるっさいわねぇっ」
「何だよレフィア、照れちゃって! おれが元気になってうれしいくせに〜?」
「っはぁ〜、うざいわねぇ……」
「あれ、ところでイングズは?」
「な〜んかおれが起きた時にゃ頭イタそうにしてたぜ、そこでまだ寝てるし! おーい、そろそろおまえも起きろよっ?」
「むぅ………頭に響くだろう、大きな声を出さないでくれ」
片手を頭に当てつつ、イングズはおもむろに起き上がる。
「だ、大丈夫? 昨日のルーネスほどじゃないけど、顔色よくないよ」
そうと気付いてアルクゥが気遣う。
「 ────あら〜? そういえばあれだけ傍にいたんだもの、イングズあなた………ルーネスから風邪移されたわねっ」
「何だよだらしないなー? じゃあこの村にもう一泊していくか!」
茶化すレフィアと、提案するルーネス。
「いや……、少しばかり頭痛がするだけで問題ない。それに、これ以上旅を滞らせる訳には……ッ!?」
「だぁめだって! ムリしたら長引くぜっ? カゼはマンビョーの元、なんだろ!」
ルーネスが近寄り、勢いよくイングズをベット
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