第四十三話
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ぁあああ」
ドアを壊さんばかりに思い切り開け、店で寛いでいたちびっ子が怒鳴った。
「五月蝿い」
「むぎゅ」
頭を軽く押さえつけ黙らせる。
「それでこれはどういうつもりなんだ風祭
・・
」
今、オレの目の前に居るちびっ子、オレの元教え子で今回の事件の首謀者と思われる少女、年齢的には女性か。まあどっちでもいいがとりあえず彼女の名は風祭雅。日本の経済を支えている大財閥の一つ風祭グループの若き総帥だ。
「なに、財閥にいる部下の一人から聞いたんだがな。娘が通っている中学で頼りになる教師が急に辞める事になったと聞いて詳しく聞いてみたらお前の事だとすぐに分かってな。お前が教師を辞めるなんてただ事ではないと思って調べてみたらあのぬらりひょんがお前をクビにしたんじゃないかという結論に至ったという訳だ」
「八割方正解だ。はんこをやろう」
「ほい、カード」
「……まだ持ってたのかよ」
「お前も人の事言えないだろ」
「うるさいちみっ子」
「むか〜〜、身長の事は言うんじゃない。これでも昔よりは大きくなったんだぞ」
「かわいそうに、若い頃のエヴァよりも小さいのに打ち止めとは」
出会った当初の姿のキティより小さい。どう贔屓目に見ても同じ位の大きさだ。
「そのなんだ。頑張れ」
キティも哀れみの目で風祭の事を見ている。キティは成長を止められていたのを進めてみたらこの姿になった、つまり真祖にならなければこのように成長した事になる。それに対して風祭はこれで普通だ。つまり本当にこれで打ち止めだ。哀れとしか言いようがない。
「やめろよ、そんな哀れそうな目で見るなよ、まさか打ち止めなのか、この身長で完全に打ち止めなのか、ねえ嘘でしょ、嘘だと言ってよ」
「風祭、元教育者として嘘はつけない。普通の方法じゃ打ち止めだ」
「嘘だ〜〜〜〜〜」
「大丈夫ですか、お嬢様」
orz状態の風祭の横に金髪のメイドが現れた。あいかわらず気配遮断がうまいな。
「ひさしぶりだな、リーダ」
「ええ、先生もお元気そうで」
彼女の名はリーリア・イリーニチナ・メジューエワ。風祭雅付きのメイド長だ。まあ、色々と苦労してきている人だ。得意な事は家事全般。美貌も性格も良しの人だが好きな男性のタイプがお嬢様を愛してくれる人では結婚も出来ないだろうな。公認の浮気相手か?
なんか違うがまあ幸せにはなって欲しいと思ってる。
あと二人とも裏の事もオレの事も知っている。
裏の事はデカイ財閥とか権力者なら普通に知っている。まあ、持ちつ持たれる大人の関係だな。
で、オレの事だが。ぶっちゃけると中3の頃に風祭の兄と姉が風祭の危険性を理解し始めて利用す
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