閑話ー聖槍と聖剣の英雄ー
70.剣技連携
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向けて突進する。燃え盛る刃が巨体の腹部を貫き、連続的に高速の突進を繰り返す。
一撃一撃が金牛の腹部を深々と突き刺していく。炎属性を纏った手刀は同時に突進する毎に火力を与える。
最後の一撃が貫く瞬間に俺の身体は、爆炎に完全に包み込まれる。
それとともに金ミノタウロスのHPゲージは全て失われた。
もう一方の黒ミノタウロスがHPを全快させたところで俺以外の硬直の解けた七人が一斉に視線を向ける。
「……おーし、牛野郎、そこで正座」
その後、俺たちは黒ミノタウロスの邪神を片付けた。だが、トドメを刺したクラインは、ドロップには目もくれずにぐるりと振り向き叫んだ。
「おらキリ公! シュウ! オメエらなんだよさっきのは!?」
その言葉に俺とキリトは顔を見合わせた。多分、先ほどの手刀と片手剣のソードスキル連携攻撃を指しているのだろう。
面倒くさそうな顔を作ってキリトが言う。
「……言わなきゃダメか?」
「ったりめえだ! みたことねえぞあんなの!」
「いやいや、お前ら見たことあるだろ」
俺の言葉にクラインは、そんなことない、と言うような顔を見せてくる。
ついでということで、キリトの代わりに答える。
「いや、SAOのときにも俺が使ってただろ。システム外スキル《スキルコネクト》だよ」
おー、という声がリズ、シリカ、シノンの口から流れるなか、不意にアスナが唸った。
「う……なんかわたし今、すっごいデジャブったよ……」
「気のせいだろう」
キリトがアスナの背中を叩き声を張った。
「さあ、のんびり話してる余裕はないぜ。リーファ、残り時間はどれくらいだ?」
「あ、うん」
リーファが首に下げられたメダリオンを持ち上げた。これはウルズから授けられた宝石だ。
「……今のペースのままだと、一時間はあっても二時間はなさそう」
「そうか。ーーユイ、このダンジョンは全四層構造だったよな?」
キリトの頭に乗った小妖精が答える。
「ええ、三層の面積は二層の七割程度、四層はほとんどボス部屋だけです」
「ありがとう」
第三層は上の二フロアに比べると明らかに狭かった。
二回の中ボスを挟んで、俺たちはわずか十八分で第三層のフロアぼす部屋まで到達した。そこにいたのは、上層のボスたちの二倍近い体躯の長い下半身の左右に十本の足を生やした大変気色悪い巨人だった。だが、物理耐性がそれほどなかったが、タゲを取っていた男三人が何度もバカ高い攻撃力に死にかけた。
しかしそれで、女子たちががんばって巨人の足を全部そぎ落として動けなくなったところを俺とキリトで仕留めた。このまま四層に行き、ボス部屋の奥の通路に踏み込んだ俺たちの眼の前にそれは飛び込んできた
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