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セニョール
第一章
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われていた。だが数年に一度は必ずリーグ優勝、日本一になっている。Bクラスに落ちたことはない。強いことは間違いないことだった。
 だがそれでもだった。彼等はだ。
 そうした明るさがない、勝利至上主義の中にあった。そこにサンターナが来たのである。誰もがそのことに不安を感じていた。
 だが、だった。監督やフロントはだ。こう言うのであった。
「いい感じだよな」
「そうだな、確かにな」
 その海外編成担当の畑と監督である蟻田が話をしていた。畑はプロレスラーの如き大男であり蟻田は膨れた顔をした太った男だ。二人共このチームのかつての名選手であり畑はサード、蟻田はキャッチャーだった。
 この二人がだ。サンターナを見ながらこう話すのだった。

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