ミニマム・改
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でもこれなら明日すぐにでも炎の洞窟に行けそうだね! 今日はもう時間も遅いし、僕らも早めに休もうよ」
「そうね、でもその前に……!」
レフィアはつと屈んで黒ローブのマントをつまみ、小人ルーネスを持ち上げる。
「なっ、なにすんだよ……!?」
「うふふ、な〜んかやっぱり、かわいいのよね〜♪ つんつん」
「だ、だからそれやめろって〜?!」
「みんなでミニマムになった時より、1人だけっていうのは………確かにかわいいよね。つんつん」
「ふ、二人してやめれ〜〜!! イングズ〜、助けてくれよぉっ……?!」
………しかし、彼は既に眠りに入ったらしく、その晩ルーネスはひとしきりレフィアとアルクゥにつつかれるのであった。
───── 「で……、これから炎の洞窟に向かう訳だが、ルーネスの移動速度を考えるとそれだけで時間を取られる。誰かの手の上にでも乗せて、移動すべきだと思うんだが」
翌日、イングズがそう提案する。
「……ルーネス! あたしが持っててあげるわ、さぁいらっしゃい!!」
「ずるいよレフィア!……僕が連れてってあげるから、こっちへおいでよ!!」
「イヤだーっ! この二人は、イヤだーっ!!」
キーキー声を上げながら、ルーネスはとんがり帽子が振り落ちそうなくらい首をブンブンして拒否する。
「………なら私が連れて行こう。ほら、肩の上にでも乗れ」
「助かったぜ、イングズなら安全だ…!よっと!」
差し伸べられた手からちょこまかと素早く左肩に陣取るルーネス。
「何よっ、ズルいわねイングズ! 興味なさげに見えて、あなたもほんとは小人のルーネスがかわいくて仕方ないんでしょ!?」
──── 一瞬、間近で帽子の下からちらっと、青い瞳と小さな紫の目が合う。
「 ……… 下らん、もう行くぞ」
つとイングズが目を逸らした拍子に帽子の鍔に当たりそうになり、ルーネスは彼の肩でなるべく身を低くして両手でしがみつくようにしておく。
「うおっと……、ジャマだな〜帽子っ。おれのとんがり帽外しとこうかな?」
「ちょっと〜、待ちなさいよ〜! なら交替制でどうっ?」
「レフィア、諦め悪いよ。僕もそうしたいけど…!」
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
「 ──── <ブリザラ>ぁ!!……よっしゃ、ザコげきちん!」
炎の洞窟では小人黒魔のルーネスが率先して魔法を連発する。
「……おいルーネス、今からそんなに飛ばしていたら、あの盗賊と相まみえた時魔力不足になるぞ」
「だってここのザコ敵、冷属性ばっか効くんだぜっ? 使わない手ないじゃん!」
間近のイングズに反論するルーネ
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