暁 〜小説投稿サイト〜
副部隊長と戦技教導官の色ボケな日々
<2:if編>
フェイトの場合 CASE−1
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上はさして変化はなかった。
一緒に訓練し、一緒に食事をとる。
とはいえ、一緒に居る時間が長くなったのは確かだった。
休憩時間にもなれば艦内のどこかで談笑する2人の姿が
目撃されるようになったのである。

目撃者の証言によれば、
 "ぴたっとくっついて座っていて、恋人どうしそのものだった"
 "フェイトちゃんが分隊長をかいがいしく世話していた"
などと、不自由な艦内生活だからこそ、お互いに一緒に居る時間を
大切にしていることがうかがえる。

そんなある日のこと、いつものように2人での夕食を終えたゲオルグとフェイトは
2人きりで話をしようと休憩室に向かった。
だが、折悪く艦内にいくつかある休憩室はどこも先客がいたのである。
肩を落として隣を歩くゲオルグの手をフェイトが引く。

「ねえ、よかったら私の部屋に来ない?」

思いもしなかったフェイトの言葉に、ゲオルグは目を瞬かせる。

「えっ、いいの?」

「いいよ、ゲオルグなら」

そんなフェイトの言葉に少年ゲオルグはドキッとしてしまう。

(これって・・・。 いやいや、キスもまだなんだしまだ早いって!)

少しどぎまぎしながらも、ゲオルグはフェイトの方を見る。

「じゃあ、お邪魔しようかな」

「うん、どうぞ」

そして2人は並んで通路を歩きだす。
途中すれ違う乗組員たちは2人の様子を微笑ましく見ていた。

「入って、ゲオルグ」

「うん。 ありがとう、フェイト」

フェイトの部屋に入ると、ゲオルグはキョロキョロと部屋の中を見まわした。
飾り気はないもののよく整頓された部屋にゲオルグは感心していた。

「ベッドにでも座ってて。 飲み物を出すから」

「うん」

フェイトの言葉に頷き、ゲオルグはフェイトのベッドに腰を下ろす。
一方のフェイトは部屋の冷蔵庫を開けて飲み物を探していた。
その後ろ姿を見ていたゲオルグは徐に立ち上がると、フェイトの背中に近づく。

(フェイト・・・)

「きゃっ!」

フェイトが小さく悲鳴をあげる。
ゲオルグが後からフェイトの身体を抱きしめたからだった。

「どうしたの、ゲオルグ?」

少し身を固くしたフェイトが尋ねるが、ゲオルグはフェイトの長い金髪に
顔をうずめたまま答えを返さない。
しばらくして顔をあげたゲオルグがゆっくりと口を開く。

「・・・ずっと、こうしたかったんだ」

「ゲオルグ・・・」

囁くようなゲオルグの声にフェイトは微笑を浮かべると、お腹に回された
ゲオルグの腕にそっと自分の手を添えてゲオルグの肩に身を預ける。

「フェイト?」

フェイトの様子が変わったことを訝しむようなゲオルグの声に対して、
フェイトはゲオルグの腕の中
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