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聖戦のデルタ
第七話『ソロ』
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***



小鳥遊翔馬はC-110によって”飛ばされ”、その後、森で出くわしたディヌアの兵士と3度ほど戦闘した。
小鳥遊は3度の戦闘を終えてもなお、歩みを止めなかった。

4月4日 22:00

小鳥遊は未だにアサルトライフルを持っていて、森にいた。

小鳥遊は一休みできそうな場所を確保すると腰を下ろし、泰河が無事でいる事を信じ、多機能腕時計を使い泰河に電話(コール)をした。
数秒の沈黙が訪れた……。
小鳥遊の脳裏を嫌な予感がよぎる。

だが、すぐに
『もしもし、翔馬か!?』
と泰河の声がしたので、内心ホッとする。
「あぁ、泰河だな。無事で良かった……」
『なんとかな。お前がいなくなって焦ったけど、なんとかなるもんだな』
快活な笑い声が腕時計を通して聞こえてきた。
「泰河、今どこだ?」
『相変わらず森の中だ。一寸先は闇だな』
「俺も森の中だ。多分泰河とはあまり離れてない」
『”あまり離れてない”って、なんで分かるんだよ?』
「敵兵に喋らせた(拷問的な意味で)」
『そ、そうか……』
「……あ、そうだ。あの人型兵器は結局、なんだったんだ?」
『あ〜、やっぱり敵勢力だった。強制覚醒装置(アウトサイドアタッチメント)っていうのを装着しててだな……』
泰河の言葉を遮り、
「知ってる」
『そっか……って事はお前もあれから戦闘したのか?』
「あぁ、3回。敵の持ってた端末に強制覚醒装置についての資料が載っていた」
『大変だったな……』
泰河の声が一瞬、重くなった。
「大変だった。それよか泰河」
『ん?』
「俺はこのまま榊町に向かうけど、泰河はどうする?」
『えっ!?お前、このままソロで榊町に行けるのか?』
「行ける」
『そ、そっか。じゃあ俺も榊町に向かう。恵奈とは連絡とれたか?』
「いや、さっぱりだな……電話(コール)しても応答がない。不在着信みたいになる」
『そっちもか……俺も何回か電話かけてるんだけど、繋がらねぇんだ』
「なるほど。泰河の方は榊町までどのくらい日数かかる?」
『ん〜、2日ぐらいかな。6日には榊町(そこ)に着くと思うぜ』
「分かった。俺は7日に着くと思うから……」
小鳥遊が少し考え込んでいると
『俺が7日まで待つ。それでどうだ?』
「そうしてもらえると助かる。
っつかありがと」
『んじゃあ決まりだな。7日に榊町で!』
「ああ……」
小鳥遊が頷くや否や、電話がブツッと切れた。
小鳥遊は、黒く染まった夜空を見上げた。
(今日はもう遅い。明日に備えて寝るか……)
小鳥遊は適当に寝転がると早々に寝息を立て始めた。


4月5日 5:30

小鳥遊は、夜明けと共に行動を開始した。
できる限りの全速力で榊町に向かう。多機能腕時
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