第五十七話「支部長の考え」
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類を
守る剣でなければならない。分かりますね? タガート………」
全ては人類の未来のため。
タガートも人類の未来を考え、犠牲を強いる作戦を提示した。
しかし、ヴェールマンも支部長も、それを認めない考えを示した。
支部長にとって、兵士一人一人が重要な戦力。
失うことは、戦力の損失であり、人類の損失。
兵士を失う=人類滅亡に近づく
それが支部長の考え方だった。
「しかし、君の意見の一部は認めましょう。他の支部に弱っているところは見せられない」
「"エリア4"ではなく、失敗した"ブラック・アロー"作戦を完遂してもらいましょう」
ブラック・アロー作戦。
ソレンス達が新兵として最初に参加した作戦。
新兵死者84名、行方不明者17名を出した作戦だ。
「懐かしい作戦名が出ましたね………何故、今ブラック・アロー作戦の話に?」
「ただ、作戦を遂行するのではありません。こちらから条件とノルマを提示します」
「まず、条件から。2度目のブラック・アロー作戦はクラウソラスとカラドボルグのみで遂行して
もらいます。他の兵士が介入することは認めません。そしてノルマ。ブランクはノルマとして感染者を
100体以上を単独で撃破してもらいます」
「…………?」
正直、聞きたいことがいくつも出てきた。
何故、クラウソラスとカラドボルグのみで?
何故、ブランクにノルマを?
そもそも、何故今ブラック・アロー作戦の話を?
タガートはそれらの疑問を支部長にぶつけてみた。
「1度目のブラック・アロー作戦で半数近くの感染者が撃破されました。残り半数は、今なら損失も
それほど出さず完了させられるでしょう。………それでは意味が無い。精鋭とは言え少数で遂行すれば
兵士達や他の支部に本部の強さをアピール出来る」
「なるほど………では、ブランクにノルマを提示した理由は?」
「ブランクが100体以上を倒せば、ブランクがどれだけ必要かを兵士達も改めて気づくでしょう?
タガート……君はクラウソラスの……ブランクと同じチームのメンバーです。彼をサポートして下さい。
君が"エリア4"で使う予定だった覚悟は、2度目のブラック・アローで発揮して下さい。……頼みましたよ」
「り、了解しました!」
タガートの考えは否定されたが、新しい目的が出来た。
2度目のブラック・アロー作戦が展開される。
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