第1章〜出会い Encounter〜
第1話
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「まぁいいか」と椅子に座り直した。……よかった。
「あ、んで話に戻るんだけど。」
あぁ、そういえばこいつ俺が寝ているときに何か話していたみたいだったな。……またこいつのことだから変なことでも考えていそうなんだけど。
「あっ、あのさ、コスモパニック行か「嫌だ。」
「な……っ、いきなり……」
即答する俺に、たじろく莉沙。コスモパニックとは、最近話題? のテーマパーク的なとこかな。何やらごちゃごちゃしていてまさに俺が嫌いそうなところだ。だって俺、ディズニーランドとかも好きじゃない。人混みとか並んだりするのは好きじゃないんだ。それにしても……、
「コスモパニックなんていきなりどうしたんだよ?」
大体、あそこは子供向きだと俺は思う。…………今、お前だって子供だろってツッコミしただろ。………………。まぁさておき、俺達高校生が行ってはしゃぐところじゃあないよな。
「あたしのお父さんの友達がコスモパニックの関係者で、チケット2枚くれたの。だから、い、行かないともったいないでしょ? 別にあたしだって行きたいわけじゃな「嘘つけ」
莉沙はうぐっと黙った。
「本当は…………行きたいんだろ?」
「な! なわけないでしょ!?」
またガバリと立ち上がった莉沙。
「だってほら、お前顔赤くなってるし。心臓の音丸聞こえだからな?」
その俺のセリフによりカァァァと赤くなる莉沙。それらしい言葉を適当に並べただけなのにどうやら図星だったようだ。……昔から分かりやすいよなぁ。こいつ。
「……っ …………です」
「何言っているか聞こえないんですけど?」
「あーー! もう! 一緒に行きたいっつってんのよ馬鹿あああああああ!!」
「ぐえっ!」
莉沙が俺の顔面を殴って吹っ飛ばされるときに、鳴り響いた昼休み終了を告げるチャイムは、まるで試合終了を告げるゴングのようだった。
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