第二話
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無視し距離を取って睨み合うが再びナルキが攻勢に出、ニーナがそれを止めて弾き返す、ということが繰り返される。
実力差は圧倒的であるがニーナが防御のみにを行っていたため対峙はすぐには終わらなかった。
ニーナが攻撃に出た途端ナルキが一気に守勢に追い込まれる。
取り縄を使用するだけの間を許されず打棒一本での防御を強要される、がそれでしのぐことをが出来るほど甘くはない。
キンッ、という甲高い音をたててナルキの手から打棒が弾け飛ぶ。
対峙する二人は勿論の事、横で見ていた二人も眼を逸らさない。明後日の方向に飛んでいったのでハーレイに当たる心配もない。
部屋を囲むパーティションにあたる鈍い音がすると誰もが思っていた。が予想もしない音が返ってきた。
「うわっ」
するはずがない人の声に皆がそちらの方を振り向く。
飛んできた打棒を受け止めながら扉を入ってきたのは思いもよらない人物だった。
「あ……、どうもお久しぶりです」
「お前……」
「レイフォン」
常のように気の抜けた調子で挨拶してきたのはレイフォンだった。
「何でここに……、いや何でこんなに遅くなったんだ?」
「まあ色々ありまして……、隊長を探すならここかなと思って」
「ん、何だ。言ってみろ」
「はい、実は……」
その晩、皆が住んでいる寮でレイフォンお帰りパーティーが催され、料理はメイシェンとレイフォン(主役の筈なのに)が担当した。
そんな場の一角でクララがニーナに物凄い勢いで詰め寄っていた。
「どうしてレイフォンが一般教養科の制服を着てるんですか? 本人に聞いてもはっきりとはしないですし」
「ああ、それはだな……」
「一般教養科に転科したいんですがどうしたらいいですか」
「「「「はぁ!?」」」」
図らずも全員の声が揃った。
「いきなり何を言ってるんだお前は」
「そうだぞ、レイフォン」
「武芸以外の道を探したいんです。もともとそれが目的だったわけですし」
「やれやれお前もかよ」
「わかった、手続きはこちらでしておく。錬金鋼は預からせてもらうが、いいな」
シャーニッドの言葉に疑問符を浮かべるレイフォンだが続けられたニーナの言葉に頷く。
「それでお前もって何がですか?」
「フェリちゃんもおんなじ事言って辞めてったからな。今じゃ一般教養科の人間だぜ」
「そうなんですか。でもそれだと小隊は大丈夫なんですか、それに会長や武芸長の人がよく許可を出しましたね」
レイフォンが感心した様に言うのに皆脱力する。
「あのなレイフォン、俺達のバッジをよく見てみろよ」
そこで初めて以前と異なっていることに気付く。
「あれ、僕達って十七小隊でしたよね。なんで「一」なんですか?」
「ニーナが武芸長になったからだよ。武芸長の小隊は第一小
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