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【完結】剣製の魔法少女戦記
第五章 StrikerS編
第百六十話    『決戦(4) 闇落ちの心。進む戦況』
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…」
「…え?」

フィアットは不安な気持ちになってヴィータに話しかけるが、ヴィータは聞いていなかったようで、

「許さねぇ許さねぇ許さねぇ! なのはを襲った奴、全部ぶっ壊してやる!!」

さらに目を「キッ!」と見開いた。
その目には憎悪が篭められている事を悟ったフィアットは、そして思い出す。
過去になのはを襲って重傷を負わせたアンノウンの機体の事を。
ヴィータはそれを思い出したのだろう。
駆けようと足に力を込めているのが分かる。

「…チェーンバインド!」

咄嗟にフィアットはチェーンバインドを展開してヴィータを縛り上げる。

「なっ!? フィアット、何しやがる!? あいつらはなのはを―――…!!」
「落ち着きなさい!」
「ッ!?」

ズビシッ!とフィアットはヴィータの頭に手刀を叩き落とす。
強化魔術を込められていたために鋼鉄とはいかずとも重い一撃だったために結果は、

「いってぇぇぇッ!?」

思いっきり大声で叫んで痛みの声を上げるヴィータ。

「…それで、少しは落ち着きましたか?」
「お、おう…」

それで頭を冷やし落ち着いたのかバインドも消えてヴィータは自由になる。
でももう暴走はしないようで、代わりにバツが悪そうな表情をする。

「…すまねぇ、フィアット。嫌なもんを思い出しちまった」
「いえ、しょうがないですよね。ヴィータはなのはさんの事をお姉様と同じかそれ以上に大事に思っているんですから怒るのは人間の証です。
ですが場を弁えてくださいね? 私達は駆動炉を破壊しにきただけであってガジェットを殲滅するために来たわけではありません」
「…おう。そうだな」
「まぁ、あいつらは私に任せてください。ここで消耗するのは私だけで十分です」

そう言ってフィアットはガジェットドローンW型へと歩を進ませる。

「フィアット!」

だがそこで背後からヴィータが声を上げて、フィアットは一瞬後ろを向き、

「…任せるぞ!」
「はいです!」

それでフィアットはマグナ・スピアを構えながら笑顔をヴィータに向けるのだった。
そして、

「…さて、それではヴィータを駆動炉にまで送り届けなければいけません。…ですから、即座にご退場願いましょうね?」

フィアットの立つ地面に緑色の魔法陣が浮かび上がる。

「結界とバインド使いとして腕を振るわせていただきます…! チェーンバインド!!」

一体のガジェットドローンW型にチェーンバインドを放つフィアット。
そしてバインドが絡みつくと本来拘束用の魔法なのにまるで自分の腕のようにしならせて振り回し始める。
それに巻き込まれて次々と他のガジェットW型は潰れ、ひしゃげ、破壊されていく。

「ギギッ!?」
「フフフ…何か言
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