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ボロボロの使い魔
『戦う理由』
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対しても壁を作り拒絶するようになってしまった
元々、友達といえる程の仲では無かった為、次第に疎遠になってしまい、今では単なるクラスメ イトである


だが
授業が終わり、食堂に行く前
一人で教室の掃除をしているルイズをしばらく見ていた

誰も彼女を手伝おうとはしない
そして自分も
ルイズは一人だった
それは、彼女の性格に問題があるせいだと思う
たぶん、自分が手伝うと言っても彼女は怒鳴り拒絶するだけだろう
実際に以前、言われた事もある
そんな理不尽な彼女に構うだけ損だとも思い、今まで無理に付き合おうとはしなかったが、唯一 の味方である筈の使い魔が彼女の手伝いをせず側にいない事には少なからず自分にも責任のある事だと思っていた

後でわかった事だが、あの男はルイズの使い魔だったのだ
だからモンモランシーはせめて、使い魔の彼にルイズを手伝うよう伝えに行ってやる事にした

自分でも人のいい事だとは思うが、それは多分、昔のギーシュと同じような事を言った彼女の使 い魔に興味を抱いたからかもしれなかった




「貴族と平民、か…」

図書室、その一角で大量の本を積み上げ読み続けていた橘は思わず声に出して呟いた
召還された事による影響なのか、言葉が通じるだけでなく文字も読む事が出来た
食堂を出た後、橘はこの世界の事を調べる為に図書室でひたすら本を読んでいたのだ
そして、彼はこの世界にとって『魔法』と呼ばれるものが如何に重視されているかを知ることになる

『魔法』を使えるメイジ、即ち『貴族』と呼ばれる存在が『魔法』を使えない『平民』の上に絶対的な存在としてある世界

それは橘の感覚からすれば到底受け入れられるものではない
如何に『魔法』が凄いものとはいえ『力』の一つに過ぎないものが全てに優先されるなど
それは様々な『力』と、その『強さ』を知っている橘だからこそ言える事であるが、この世界は そうでは無い
だが同時に『平民』である自分に対するルイズの言動に納得する
…受け入れる気は毛頭無いが

ルイズ

彼女の事を考え、橘は少し苦い顔をする
結局、自分はルイズを放り出してきてしまった
大人気ない事をしたと苦々しく思うが、あの量はあまりに酷すぎ、我慢がならなかったのだ
だが こうして頭が冷えるとやはり、自分の軽挙な行動に後悔し、昨晩と全く同じ事を繰り返している 自分を情けなく思う
仮にも まだ、その話も出来てはいないが、自分は彼女の使い魔としてパートナーでいてやると決めているのだ
そんな相手を放り出して来てしまった事に対する後悔と罪悪感が橘の中にはあった

だから

「困っているわよ、貴方のご主人様」

朝、自分にこの場所を教えてくれた少女にそれを伝えられた瞬
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