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ボロボロの使い魔
プロローグ
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った一つの事実が彼女の人生を変えてしまった 羨望が軽蔑に変わる
『おちこぼれ』『ゼロのルイズ』
唱えた魔法は爆発ばかり、何一つとして成 功しない
実技を補う為に毎晩遅くまで勉強に励み、実技を伴わない授業では満点をとれるようになった
それでも周囲の評価は何も変わらず彼女は『ゼロ』のまま
クラスメイトにバカにされ続ける日々
すれ違う度頭を下げるメイド達が陰で自分を嘲笑っているのも知っている
彼女を貴族と認める者は誰もいなかった
それでも彼女は挫けず、努力を重ねてきた この使い魔召還の儀式で自分は大物を召還してみせる
そして『ゼロ』の自分と決別するのだ

『私は…ゼロなんかじゃ無い!』

魂から絞り出すかのような叫び
そんな彼女の叫びさえ掻き消し、嘲笑うかの如くおきた大爆発

だが、しかし

ようやく収まった爆煙のなか、心身ともに使い果たし、その場にへたり込んだルイズが目にした ものは。

「…人間?」

見慣れぬ服ではあった
片手には一体何に使うのか長方形のよくわからない物を持っていた
だがそれは、ルイズが切望していた立派な使い魔ではなかった
今の自分と同じ用に、着ている服は所々が破れ、至る所に怪我をし、薄汚れた男
ルイズが人生において初めて成功させ召還した使い魔は

…ボロボロだった。
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