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パンデミック
第五十六話「人類の希望」
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かけても、共に戦えば信頼は回復する!」

「……………もうそんな猶予はありません。確かにレッドゾーンは減少しつつあります。しかし同時に
グリーンゾーンも減少し、世界人口はどんどん減っている。こんな状況でこそ、我々本部の人間が世界を
導き、助け、支えなければならない! …………そんな時に本部が襲撃された。本部が崩れれば、世界は
滅びに近づく…………だから、必要なんですよ……最大の戦力が」

「タガート………………」










「ブランクは、人類の希望です。…………失うわけにはいかない……」











「………………駄目だ。認めるわけにはいかない」

ヴェールマンの意見は変わらなかった。

「……………………分かりました……失礼しました……」

タガートは溜め息を吐いてヴェールマンの部屋から出ていった。
ネロもそれに同行し、部屋から出ていった。








「言ったろ? 司令は絶対認めないって」

ネロは溜め息を吐いてタガートに言った。

「だが、こんなことで人類の希望を失うわけにはいかないんだ………何としてでもこの作戦を通してやる」


















―――そして現在


「…………何なんだよ? その危険な賭けってのは?」

レックスがタガートの考えを問う。しかし、タガートは無言のままだ。


当たり前だ。こんな無茶な考えをクラウソラスのメンバーの誰が認める?
絶対に満場一致で反対されるに決まっている。

「何だよ、教えてくれよ〜タガート〜」

レックスが答えを催促する。
しかし、タガートは何も答えない。

「…………………タガート?」

不自然さを感じたブランクがタガートの表情を覗きこんだ。


その表情は、どういうわけか申し訳なさを感じる表情だった。

















すまない、皆………

悠長に信頼を取り戻す時間は無いんだ。

人類のためには、我々兵士が犠牲にならなければならない。



あとは任せたぞ、ブランク。
皆を導いてくれよ…………
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