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VenusBlood-d×d-
兄妹の心
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かべた、それは子供達を守る揺り籠の様でお姉さま自身のユートピアを再現している様に思える、悪魔が楽園なんてね。
空に浮かぶ都市エネルゲイヤ。お姉さま、貴女は自分が作った楽園で自分の子供達に囲まれて幸せですか?





私、サーゼクス・ルシファーは妹であるリーネ・グレモリを助けたいと思っている。
リーネは才気あふれる子供だった、次のルシファーはこの子がなるだろうと私も秘かに思っていた。
そんな妹の未来に暗雲がたちこめた、女性としての機能を妹は持っていなかった。才ある者しかり力ある者に野心や野望は付き物だ、しかし魔王になれる器である妹は女性としての幸せを望んだ、だが未来は無残に砕かれたしかし私は心のどこかでそれを望んでしまった所が有ったあの子なら私の後を譲っても大丈夫だ、悪魔の将来を託せるそんな逸材を埋もれさすのは惜しいそう思ってしまった、妹の不幸を喜ぶなど兄として有るまじき事だ。
だが妹にはさすがと言わざるおえない、リーネが産みだしたグローエッグ技術、人工的に悪魔を産みだす技術、この画期的な技術があれば今の様に人間を悪魔に転生させて眷属にする必要が無くなる、無理矢理眷属にしてはぐれ悪魔を生みだす問題に終止符を打てる、そう思ったしかし現実はそうはいかなかった、事の発端は一部の堕天使が独断で悪魔領に攻め込んで来た事だ、幸いリーネとその子供達が対処に当たってくれてなんとか事態を収拾して戦争を回避できた、私を含む四大魔王の面々はこれを契機にグローエッグを大々的に世間に広めようとした、リーネの息子の一人フィネガスに公爵の位を与えたのもその一環だ、位を魔王から賜るグローエッグチルドレンを魔王が認めたその触れ書きは今後産まれてくるグローエッグチルドレンの地位の確立に繋がる、そう思っていたしかしそれを貴族達は認めなかった自分達と取って代わる存在を彼等は認めようとしなかった、魔王としては中立を保たなければならない、どれだけ妹を貶されたとしても。
貴族からの誹謗中傷を受けた妹は自陣の領地に引っ込んでしまった、それからまったくと言っていいほど顔を見せなくなった、さらに暫らく経つと私の元にある一報がもたらされた、リーネが治める領地にある都市が空に浮かんだと事の次第を聞く為にリーネの元を訪れると子供達と平和に静かに暮らしたいのだから私にもう関わらないでそう悲痛な顔をして答えられた。
私は何も言えなかった妹が苦しんでいる時に私はそれを見て見ぬフリをしてしまった、そんな私には妹に何かを言う権利などありはしないだろうなら私に出来る事をしよう。私が使える最大限の権力を駆使して空に浮かぶ都市エネルゲイヤに航行権などの権利を与えた、反論などが上がっても黙らせるつもりだったが貴族達はこれは幸いと厄介払いできると思ったのだろう反対意見などはあがらなかった。それ以来空に浮かぶ都市
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