黒と緑の攻防
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たんだ?」
「詳しくはわからんが、厄介な相手だということだけは確かだ」
アーチャーは校舎の方へと歩き出した。俺も疲れている体に鞭を打ち、立ち上がるとその後に続く。こうして、四日目が終了した。
夢を見ている。
目の前には、英雄王ギルガメッシュとセイバーが冬木の橋を下りたところにある深夜の公園で対峙していた。
ギルガメッシュは、王の財宝を展開し、セイバーはフル装備の状態で体が真っ二つになりかけのエミヤシロウを守るようにしている。
「ほう?我の名を知った上でまだ抗うか。今度こそ勝ち目がないと悟ったはずだが」
「やってみなければわかりません。英雄王とて、越えられぬものはあるはずだ」
吹き始めた風は渦を巻くと同時に現れた黄金の聖剣。
ギルガメッシュも、聖剣の力を知っているのか、目に見える余裕が消えた。
セイバーはギルガメッシュから倒れているエミヤシロウの方をちらりと視線を移す。
「シロウ今のうちに」
逃げるように目で訴えかけるが
「だめだ、セイバー。それを使ったら………」
必死に身体中の魔力を使い、セイバーを守るためか起きようとするが、エミヤシロウは動けずにいる。そんな体で動いたら本当に死んでしまう。そんな怪我を負っているのに上体を起こした。
(自分を客観的に見たらこんな風に見えるのか)
遠坂は以前俺のことを酷く歪んでいるといったのが、初めて理解できたきがする。
「ふん、いいだろう」
一方、聖剣を前にしても、ギルガメッシュは笑っていた。まるで、子供が面白いおもちゃを見つけたように。
「その聖剣に敬意を表し、こちらも相応のものを出さなければな」
酷く異質な剣を後ろの門から取り出した。出てきたのは、円柱ような形をした剣。三つのパーツに分かれそれぞれ別の方向に回転している。
削岩機のような剣だが、あれはただ一つこの世界にしかない魔剣。
「我は全ての宝具の原型を持っているが、この剣は正真正銘、この英雄王しか持ちえぬ剣だ。我はエアと呼んでいるが」
ギルガメッシュの言うとおり、あの剣は、俺やアーチャーですら投影するのは不可能。
「純粋に宝具の力くらべをすると?」
セイバーも何かを感じ取ったのか、聖剣の光を収束させる。二人の距離は十メートルほど。その間合いならギルガメッシュは避けることなどできない。
「遠慮することはないぞ。くるがいい」
押し殺した笑いが響く。それを挑発と受けたのか
「いいだろう。ならば全力で行かせてもらう!」
セイバーの剣を振り上げると聖剣の真名を解放する。聖剣の光がさらに輝きをます。
「出番だ。起きるが
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