黒と緑の攻防
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のように、中に浮かびあがると左右から襲い掛ってきた。
サーヴァントの姿が見えないが、何処かで操っているのか。眉間、心臓、肺、喉元と一撃で相手に致命傷を与える箇所ばかりが狙われ、それらの攻撃をもらわないように槍の側面を干将・莫邪で攻撃するそれにより、槍を体に当たらないようさばいていく。
「うっ、ぐっ!」
時間が経つに連れて、槍の一撃一撃が僅かだが徐々にスピードもパワーも上がっていく。まるで、意思でもあるかの様に……………やはり、サーヴァントが近くにいる。
(よし、それならこっちにだって考えがある)
足に強化をかけて後ろに飛び、距離を取る。今日覚えたあれを使えば、何かわかるかもしれない。
「【view_status】」
呪文を唱えると同時に、アリーナの時同様に光が俺の体を包み込んだ。
すぐに、二本の槍を見てみると詳細は全く入ってこないがぼんやりとだが、二本の槍を両手で持っている影のようなものが見える。一応、辺りも見てみるが何も反応がない。
(となると、恐らく、あの影みたいなのが本体か)
自分自身を不可視にしてあの二本の槍で襲ってきたってところか。そういえば、さっきから気になっているが、アリーナよりも学園サイドでの戦闘は見つかりやすいのに、なぜ、セラフに感知されないんだ?緑アーチャーは、感知されないように、何か使い奇襲をかけてきたが、こんな目立つ場所で暴れていたら、すぐに見つかると思うのに……………。
「おい、なにをしたんだ!」
「…………………」
質問を投げかけてみたが、無視。まあ、質問に答えてくれるとは思ってなかったが。俺は再び構えをとる。今俺のすることは、なんとか、アーチャーがここに来るまで生き延びないといけないことだ。
しばらく、動かずじっとしていると相手の方がしびれを切らしたのか、二本の槍を持つ影が再び、俺に襲いかかってきた。そこからは、無数の攻防が繰り広げられこととなる。
二本の槍は只の一度も俺の身体に掠ることが無い。
突き、薙ぎ払い、切り上げ、振り下ろし、攻撃の全てを受け流し、弾いてく。一見サーヴァントと渡り合っているかのように見えるが、俺にはすぐにわかった。
(くっそ!?弄ばれているな)
いや、むしろ、俺と戦っているのが、喜んでいるかのように感じる。ひょっとして、俺が知っているやつなのか?
槍と言えば、思いつくのは、あの青い槍兵だが、二本も槍は所持していない。どっちもゲイボルグじゃないし。ダンさんの緑アーチャーや白野の赤セイバーという可能性はクラスからして、極めて低いし、俺の勘違いか?
「お前は誰なんだ?」
「……………………」
当然のごとく、相手からの返事はない。しかし、返事がない代わりに今度は相手が俺から距離をとる。
ゾクッ
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