黒と緑の攻防
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いものなのか?
「………………こいつは驚いた。魔眼殺しじゃないか」
「魔眼を封じるあの?」
「ああ。しかも、超一級品のな。これほどのものを再び見るとは…………」
アーチャーは魔眼殺しを見ながら、何かを思い出したのか少しだけ懐かしそうに微笑んだ。
「何か思い出でもあるのか?」
気になったので質問をしてみる。こいつは、記憶がほとんどないと言っていたが、懐かしそうにこれを見ていたということは少しは何かを覚えてるはずだ。
「……………話すことなど何もない」
「………………だろうな」
なんとなくだが、わかっていたことなので特に何も言わない。こいつは遠坂と契約していた時でも自分のことを話さなかった。それなのに嫌っている俺なんかに…………
「と言いたいが、教えてやろう」
「えっ?」
素っ頓狂な声をあげてしまった。げ、幻聴か?こいつがこんなこと言うなんで……………。
「なんだ。聞きたくないのか?私はそれでもかまわんが」
「いや、聞くって」
慌てて返事をする俺を見て、呆れたようにふぅーとため息をつき、アーチャーは口を開く。
「たいした話ではない。生前、私はこれほどのできの魔眼殺しを使っている男と関わりがあっただけの話だ」
「へぇ〜どんな奴なんだ?」
「それはな………くくく」
俺の言葉にアーチャーは、何かを面白いことを思い出したのか 、口元を押さえ笑い始める。…………………マスターになってからこいつのキャラがわからなくなってきた。
あの時の真面目で皮肉屋のお前はどこに行ったんだよ!?あれか?遠坂がいないからなのか!
「そいつは、吸血鬼の彼女がいながら、学校の先輩であるカレー代行者、混血の義妹、寡黙な妹と実験大好きの姉の双子姉妹、死従の同級生、アトラス院の錬金術師、お世話になっていた家の八極拳少女、ペットの黒猫幼女に手を出したりしていたため、毎日、喜劇のような喧嘩の中心になってた男だ」
「…………………」
言葉を失うとは、このことを言うのだろうか?いくら俺が半人前の魔術師でも、聞いたことがあるワードが幾つか出てきた。一体何者なんだそいつは……………。後、ペットとか八極拳少女とか何?
「………………そいつ最後はどうなったんだ?」
「さぁ?私が覚えている限りは、そいつは、優柔不断のため、一人を選ぶことなどできず、最終的にハーレムを作っていた」
「凄い女たらしだな」
俺の言葉にアーチャーは、えっ?こいつなに言ってんの?と言いたげな顔で見てきた。目が可哀想なものを見る目だ。
「……………後輩を毎日家に連れ込み、高嶺の花である同級生を彼女に持ち、美少女騎士に気に入られている男。この状況を他人から見たらマスタ
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