黒と緑の攻防
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な」
「くっ!」
アーチャーのやつ、露骨に俺のことを毛嫌うことはなくなったが、ここぞという時に皮肉を言ってきやがるな。人が気にしていることだから尚更むかつく。反論しようとしたが
ぐぅ〜
「…………………」
「…………………」
盛大に俺のお腹がなった。そういえば、昨日から何も食べていない。
アーチャーは無言で端末を操作して焼きそばパンを取り出すと少し間をおき
「……………食うか?」
菩薩のような笑顔で焼きそばパンを差し出してきた。
「食うかーーー!」
小馬鹿にされているような感じがしてしょうがない。ってなんでこのタイミングなんだよ!?そんなくだらないやりとりがありながらも、ある程度体力が回復したため、再度アリーナを探索し始めた。すると
「あっ、これ礼装だ」
アイテムボックスを開いてみると中には新しい礼装を発見する。礼装の名称は【開運の鍵】というもので、能力は、サーヴァントの運をあげるらしい。チラリと後ろで待機しているアーチャーに視線を移す。
あたりを警戒しているためか、俺が見ていることに気づいていない。俺は端末を操作して、守りの刀を外し、手に入れた開運の鍵を装備。そして
「【gain_lck(32)】」
アーチャーに手をかざし、魔術を発動。アーチャーの体を光が包み込んだ。
「……………マスター何をした?」
ジト目で俺を睨みつけるアーチャー。何かされたのが不愉快なんだろうか?人をよく不愉快にさせるくせに……………。
「優しいマスターがお前の運をあげやったんだよ。よかったな、これで少しは物事が良くなるんじゃないか?」
先ほどの休憩の時のように今度は俺が菩薩のような表情で言う。アーチャーは俺の言い方にカチンときたのか
「ははは。確かに、へっぽこマスターよりもいいマスターに巡り会うかもしれん」
「それはいいな。まあ、お前みたいな無愛想な奴を選ぶ物好きなんていないと思うけど」
「「……………………」」
お互いに睨み合いながら、距離をとり戦闘態勢に入る。こいつが俺をマスターと認めても、俺たちはこんな関係だということがよくわかった。
「ちょうどいい。私の強さをマスターに理解してもらおうか」
「やってみろよ」
集中力を高め、全身に強化を………カッン……ん?今、踵で何かを蹴ったぞ?
「ちょっとタイム」
そうアーチャーに言うと踵で蹴ったものを確認してみると少し離れた位置にメガネがあった。これって………
「ひょっとして藤ねえが言っていた眼鏡か?」
「見たところそうらしいな。これは…………」
アーチャーは俺より先に眼鏡を拾うとまるで、芸術品でも扱うかのようにその眼鏡を見始めた。驚いているようにみえるが凄
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