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SAO編−白百合の刃−
SAO14-聖紅の矛
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 結局、ドウセツもイリーナさんに挑むも負けてしまった。
 超接近戦のインファイトはドウセツの居合いスキルによる剣閃でイリーナさんを押していたが、刀を抜くさいに片手斧で(つか)を当てられて、抜きを邪魔した隙に片手剣の一撃を与えられてしまった。
 おまけにイリーナさんの勝負だけではなくて、兄もヒースクリフさんに負けてしまい血聖騎士団に入団したそうだ。なにもかもイリーナさんの思惑通りになってしまった。
 私達が敗北した日から二日間の準備期間が与えられ、明日から私達はギルド本部の指示に従って七十五層、迷宮区の攻略を始めることになるだろう。
 ギルドかぁ……。
 まさか、ギルドに所属することになったのは最強ギルド、血聖騎士団になるとは考えもしなかったなぁ……。
 正直、自分の心配より兄が心配。兄は今もなお濃い“後悔の念”が溜まっている。
 それは私も言えないことだけど、自分はいいんだ。
 “あの日”から私は決断したことだ。でも、兄はどうなんだろう……。アスナが救ってくれると兄としても、私としても助かる。

「ふざけているわね……」
「何が?」

 視線をドウセツに向けるとベッドの上で本を読んでいる。

「あ、それって……」

 もしかしなくてもタイトルでわかった。『白百合×黒百合』と言う表紙に私とドウセツが花畑で寝そべる写真が確認出来たのだから。そしてドウセツが呟く内容もなんとなく察知できた。

「センリさんが撮影したもの、もう出来たんだ……」
「すでにボロ(もう)けって、あの人はほざいていたわ」
「ほざいているって……それほど私達に魅力を感じて買ってくれたことじゃないかな?」

 と言いつつも、買った人がどんな人なのかは知らないし想像したくはないけど。だってこの世界の女性って少ないから……ねぇ……。

「……キリカ」
「ん?」

 一枚一枚、写真集を見つつめくりながら発しようと口を開くが言葉が続かない。

「ドウセツ?」

 何か言いたそうみたいだった。こちら側から名前を呼ぶとすぐさま反応した。

「……なんでもない」

 写真集を閉じ、ベッドの上に軽く投げた。

「変なドウセツ」

 何を言いたかったのかわからない。問い詰めても言ってくれそうにはないし、もしかしたらドウセツが何かを躊躇(ためら)って発しなかったかもしれない。

「さて、ドウセツに初お披露目したところで、今日は帰るね」
「そのためだけに来たの?」
「いや、だって最初はドウセツに見てもらいたいし……」
「私は貴女の妻じゃないのよ」
「いや〜私を妻って言ってくれると照れるな〜。なんなら、行ってきますの言葉でも……ドウセツさん? なんで、ゴミクズを見るような細めで冷却の瞳は?」
「別に、な
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