SAO編−白百合の刃−
SAO14-聖紅の矛
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い。
「とあっ!」
一瞬、反撃できるタイミングを掴んだ私は、下から薙刀を振り払った。その隙に深追いはせず、後ろに下がって距離を取った。
「やるじゃない。でも、そろそろキリカに止めを刺そうかな!」
イリーナさんは一気に距離を縮めてくるが、今度は私も仕掛けることにした。まず、『刹牙』でイリーナさんに攻めるが問答無用に片手斧で薙刀が地面に叩き落とされ、流れるように片手剣で突こうとする。
「そうですね……」
避けようとするとフェイントをかけて再度突いてくる。なんとか避けるけど、すかさず片方の斧が下ろされるのを防ぐ。そしたらまたイリーナさんが振るう二刀流に防ぐのに精一杯になってしまった。
だけど、これでいい。
「私もそろそろ、止めを刺しましょうか!」
私はここで『絶対回避』を使用する。
イリーナさんの致命傷は、私に反撃をろくに与えず、攻撃し過ぎた流れをつくったからだ。一定のリズムが崩れればどんな相手も隙を作ってしまうだろう。
自然に流れるような攻防戦に乱入が入ると一転する。そのような感じで私は回避をした。
『絶対回避』を仕様すれば、流れは一気にこちらのもの。
イリーナさんの突きを右に避けから、『刹牙』でとどめを刺す…………はずだった。
その刹那、
急に悪感が体を走った。
その正体は、察知される前にすぐに訪れてしまった。
「なっ……」
イリーナさんが片手剣を突こうと空振った瞬間に体を回し、右に移った。
まるで……“絶対回避の回避場所を知っていた”ように移ったのだ。
絶対回避中は避けることも攻撃も出来ない使用になっている。つまり今の私は隙だらけの丸越し状態と同じ、『絶対回避』と同じように動きだしたイリーナさんにとっては絶好のチャンス。
「ごめんね、キリカ」
戦って、刃を交えて解りきってしまう。
イリ―ナさんは、私が回避することも見ていたのだ。
そして私の敗北が決まった。
体を回しながら翡翠色に光る片手斧の斜め斬り与えられ、私はその場で立ち尽くすように敗れてしまった。
●
流石、とイリーナさんに褒めるべきでしょうけど……まさか、イリ―ナさんが剛姫として『ボーナスゲーム』に参加していたとは思いもしなかった。ただ、思い返せば剛姫がイリーナさんだと一致するところは見うけられたはずだ。でも、私もキリカも誰もが剛姫がイリーナさんだと見抜けなかったのは、気づかないだけじゃ済まされない。イリーナさんが上手く見抜けないように振る舞っていたんだ。
「やられたわね……」
過去の出来事だけじゃなく、今も私とキリカはイリーナさんにやられてしまった。
イリーナさんは無双のような剣と斧の捌きにキリカは上手く避けたり弾い
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