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SAO編−白百合の刃−
SAO14-聖紅の矛
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白の剣士』いや……『白百合』そして『漆黒』」

 間違いない。間違えるはずがない、装備。

「わたしが剛姫よ」

 剣と斧の二刀流使い。
 剛姫。
 かつて、私達と共に『ボーナスゲーム』を攻略する一人で、実力も含めて全てが一番だったプレイヤーの二つ名。その人が今、血聖騎士団の副団長として、私の前に立ち塞がっている。

「イリーナさん、貴女が……剛姫だったの?」

 私の問いにイリーナさん、剛姫が微笑んだ。

「それは、この二刀流を見ればわかることでしょ」
 
 確かにそうだ。剣と斧の二刀流を使うプレイヤーが剛姫しかいない。だから、イリーナさんは正真正銘の剛姫で間違いないんだ。
 私は彼女の強さを知っているから、剛姫ことイリ―ナさんの恐ろしさを知っている。だから、本気でまずいと思った。
 実は一度だけ、剛姫と戦ったことがある。といっても、それは本人ではない。
 『ボーナスゲーム』の最終期間時、剛姫がなにかしらのトラブルがあって、誤って敵のボスに捕まってしまい、能力をコピーされたボスモンスターとして私達は戦い、なんとか剛姫抜きでも勝利し、『ボーナスゲーム』はクリアでき、剛姫も無事だった。
 剛姫の強さをコピーしたボスが強かったのは確かだ。それでも、本人と比べればHPバーが増えた劣化に過ぎないと思う。だから本物は強さも本物なんだ。剛姫の強さを持ったボスモンスターを倒したからって、剛姫に勝てる可能性は確実ではない。しかも、一対一のタイマン。『ボーナスゲーム』とは違って、私を守ったり戦ったりする仲間はいない。一人でボスよりも強い人と戦うことは、どれだけ無理ゲーな話になるだろう。

「驚いているかな?」
「驚きますって」
「それもそうか。でも……」

 戦況と空気が一転した。

「再会とかけまして、デュエルの再開でもしましょうね!」
「!」

 一瞬でイリーナさんは懐に入らせてしまった。
 急いでイリ―ナさんの背後に回って、薙刀で攻撃するも振り返られて片手斧で力づくに地面へ押しつけるように捉え、もう片方の剣の突きで攻撃してくる。

「そんなのあり!?」
「ありよ!」

 片手剣の攻撃を避けても、すぐにイリーナさんは休む手も与えず攻撃を仕掛けてくる。それに対し、私は避けたり防ぎ流したりしながら防御するのが精一杯、ここから反撃しようと考えないと押し切られそうになって負けてしまう。でも、本当にイリーナさんが振るう剣と斧の二刀流は凄まじく速さと力に加えた正確さが、反撃の手を許してくれない。
 イリーナさんの攻撃を例えるなら、一人無双騎士団。一人で何人もの攻撃を振る舞っている。一対一の戦いでありながら、複数の相手の攻撃を防ぐ気分でいた。
 かなり状況は不味いことになってはいるが、それでも私は負ける気はな
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