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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epos22-Aなお深き闇に染まれ、聖夜の天(ソラ)〜Nacht Wahr〜
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ているのが見えたが、全て弾き返されている。シュリエルの側に浮く“夜天の書”を見れば次々とページが埋まっていっている。
――天使ルシリオン。僕はやっぱり・・・悪魔を選ぶ!!――
――貴方様は他の天使とは違う。貴方様のような高位天使にも人間を好きでいてくれる御方がいらしたことが、わたしたち人類の希望です――
(神無、花湖・・・)
2人の少年少女が脳裏に過ぎって、すぐに消えた。あぁ、この喪失感。また、何かしらの記憶を失ったんだな・・・。
(シグナム達がはやての目の前で消滅されるよりかはマシなシナリオか・・・)
横目ではやての方を見て、「っ!」気づいた。はやては上半身を起こし、目を大きく見開いて俺やシグナム達をショックからか揺れる瞳で見ていた。いつの間にか目を覚ましてしまっていたようだ。
「あ、あああ、ああ、ああああ、あああああ、ルシ、ルく、ん・・・ルシル、くん・・右目が・・・左手も折れ・・・いや、いやや、いやぁぁぁーーーー!!!」
はやてを侵食していたナハトヴァールの痣が、はやての絶叫を合図としたように顔全体にまで広がった。
「はやて!?」「はやてちゃん!?」
≪蒐集完了≫
“夜天の書”から発せられた言葉。それと同時に俺の
魔力炉
(
システム
)
に群がっていたナハトヴァールが離れて行き、シュリエルの左前腕部に戻った。
≪闇の書の全頁の蒐集を完了しました。これより全システムの使用が可能となります。闇の書の完全稼働を承認しますか?≫
「・・・する」
“夜天の書”の問いに、はやては簡潔に一言そう答えた。
「っ! はや――(目に光が無い・・・、操られているのか!)・・・くそ・・!」
虚ろな目をしているはやての足元にベルカ魔法陣が展開され、魔法陣より溢れ出る深紫色の魔力の柱がはやてを覆い包んだ。
「はやてぇぇぇーーーー!!」
「はやてちゃん!!」
「「主はやて!」」
ヴィータ達が魔力の柱に向かってはやての名を呼び、「はやて・・はやてぇぇーーー!」俺も彼女の名を呼んだ。それからすぐ。魔力の柱は消え失せ、「シュリエル・・・!?」ひとりだけがその姿を現した。左前腕には蛇のナハトヴァールではない、籠手のような物が装着されている。おそらくアレが本来の姿。
「ふふ、あはは、ふはははは! 私は戻って来たわ!!」
シュリエルから発せられた声は彼女のものではなく、「アウグスタ・・・!」のものだった。
「さぁ、再びここより始めましょう。我が覇道を!」
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