5.翌朝
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「んんっ……」
彼女が目を覚ますと、鼻孔をくすぐるいい臭いが漂っている。
「あっ、起きた?丁度、朝ごはんが出来たところだよ」
ひょこっとドアから顔を出したなのはさんが彼女に声をかけてくる。
まずは洗顔が先かな、と彼女に洗面所の位置を教えてくれたので、目を擦りフラフラしながらも洗顔を果たし、美味しそうな朝食が並ぶ食卓についた。
そこにはなのはさんの他に、後一人居た。
「良く眠れた?昨日は大変だったらしいけど」
「はい。お陰さまで」
フェイトさんという名前の美人な女の人で、昨日聞いた話しによるとなのはさん同様に地球の日本で育ったらしい。
同時にここが日本でも地球でもない、別次元にある世界だというのも教えて貰っている。
何でまたこんな所に居るのかと頭を悩ませたが、ベルベットルームで聞いた話しも含めて考えると、もしかしたらシャドウ達がいるあの場所はあっちこっちの次元に繋がってるのかな、と朝食を頂きながら頭の隅で考えていた。
そして朝食も終えてなのはさんとフェイトさんの出勤にご一緒させてもらいながら聞いた話だと、彼女の身元確認が出来たら管理局が責任を持って元の世界に戻してくれるとの事だったが、エリザベスの話しによるとあの時から既に数年経っているとの事で、戻ったら戻ったで浦島太郎状態は確定。
下手したら行方不明からの死亡届が出されているかもしれず、こんな時に頼れるのは桐条先輩だけどもう既に桐条グループを継いで忙しい時期に疎遠処の問題じゃない後輩がのこのこ会いに行って庇護を求めるのは厚かましいかな、とかグルグル頭を悩ませていた。
だが、実際戻った時に連絡もせずに自力で頑張った場合、それがバレた時には桐条先輩だけでなく、特別課外活動部の全員から説教と言う名の吊し上げからの処刑コンボが待っている事に彼女は気付いていない。
「ごめんなぁ。まだ確認が済んで無いんよ」
「えっ?そうなの?」
「無海ちゃんが見つこうた時間が遅い時間やったのもあるんやけど、本局の方で何や色々と大変らしくてな?ちょう時間が掛かるらしいんよ。そんなんで悪いやけど、もうちょい堪忍してな?」
「あ、大丈夫ですから。はい」
なのはさんとフェイトさんが所属する部隊を率いている部隊長のはやてさんに頭を下げられて、少し慌てて彼女が応じる。
「ありがとな。そうなると無海ちゃんの住居を探さへんとあかんなぁ」
「別に続けて私の所に泊まって貰っても大丈夫だよ」
「でも、それは悪いですし……」
「大丈夫だよ。無海ちゃん良い子だし」
「まあ昨日は時間的に申請が間に合わへんかったけど、管理局には次元遭難者保護の為の住宅施設もあるしな。本局の様子見て長引きそうやったらそっちのが良いか
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