第一章、その2:三者仲良く...
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三方全てから大勢の野蛮な者達が現れていき、瞬く間に包囲陣を完成させていった。誰の手にも無骨な剣や弓矢が握られており、また明るみを生み出すために松明を掲げていた。男達の幾人かは妙に痛々しげに尻を抑えており、まるで親の敵でも見るかのような憎憎しい目付きで熊美を睨んでいた。
「動くなよっ、カマ野朗!!」
「だからオカマじゃないって言ってんだろっっっ!!!!!!!!!!!!!」
「ひいいいっ!!!牙を剥かないで下さい、お願いします!!!!」
再び般若の表情を浮かべた熊美に男の一人が泣きそうになりながら慇懃に命令する。目の前に広がる混沌とした、理不尽な現状にアリッサは情けなく口をあんぐりと開けるままだ。慧卓は何度か瞬きをして投やりに言う。
「.........プランCとかあります?」
「えぇっ?持ってるわけないでしょう...?」
「ちぇっ」
ほんの一瞬素の自分を出したアリッサに気付く事鳴く、慧卓は力無く舌を鳴らした。ほんのりと明るい地下道の中、嫌に舌打ちが反響したように感じた。
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