暁 〜小説投稿サイト〜
無欠の刃
幼い日の思い出
生まれ、落ちた
[5/5]

[9] 最初 [2]次話
をかしげた。
 金色の髪の毛が首の動きに合わせて揺れ、青色の瞳がらんらんと光り輝く。
 お父さんと同じ色だと、少女はそんなことを思った。

「どうしたってば、カトナ?」
「…もうすぐ、遊ぶ」
「! そうだったってば!!」

 単語だけの要領を得ない説明だったが、それでも少年は少女の意図を悟ったらしく、自分の目の前で開いていた巻物を、慌てて懐に仕舞う。
 慣れた手つきは、彼が何度この行為を繰りかえしたかを如実に告げていた。
 にこにこと笑みを浮かべた少年は、自らの双子の片割れに向かって、勢いよく手を出した。

 「行くってばよ、カトナ!」

 何の言葉も返さず、少女はただうなずいた。
 細い手で少年の手を握りしめ、少年の背中を追うように走り出す。

 うずまきカトナ、八歳。うずまきナルト、八歳。
 いつもの日常であった。
[9] 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ