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インフィニット・ストラトスの世界に生まれて
ラヴリー・スタイル
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ところで織斑くん。今日は誰が一番良かったですか?」

この言葉を聞いた女子五人は、はっと息を飲む。
一夏は顎に手を当て、数秒悩んで最初に口に出した言葉が『ち』だった。
その言葉が出た瞬間、俺は一夏が言い切る前に手で口を塞いでいた。
一夏は突然口を塞がれ、声を出せず、ふがふがとくぐもった声を出している。
『何をする』と言いたいのだろうが、それはこっちのセリフだ。
この食堂にくるまでに山田先生からことのあらましは聞いていた。
大体は知っていたことではあるが、ここで織斑先生の名前を出そうものなら、気合いを入れて接待をした女子五人は落胆するだろうことは想像に難くない。
余計ことだろうとは思いつつも、俺は一夏にこう伝えた。

「ここで織斑先生の名前を出すなんてボケたことはするなよ?」

と俺が言うと、まだ口が塞がれているのでふがふがとしか聞こえないが、一夏はこう言いたいのだろう、『何でだ?』と。

「何でもだよ。今回ばかりは五人の中から優勝者を決めてくれ、いいな? 優勝者が誰なのか、今は言わなくていい。後で直接伝えるなり、メールするなりすればいい」

そして俺は一夏の側に控えている五人の女子五人に視線を移し、

「皆もそれでいいよな? 優勝者が誰であっても口には出さず、自分の胸の中にしまっておけよ」

と言うと、五人はそれぞれ顔を見合わせたあと、一斉に頷いた。
一夏が織斑先生の名前を出そうとしたのは本能的なものかもしれない。
ここで女子五人のいずれかの名前を出したとしても、揉めるのは目に見えている。
なら、自分の姉である織斑先生の名前を出しておけば、女子五人はがっかりはするだろうが、少なくとも揉めることはないだろうからな。
今回の俺の行動が良かったのか、それとも悪かったのか、結果が出るまで少しばかり時が必要だろう。
ともかく、一夏が周りにいる女子五人のことを、今回のことを切っ掛けにして、自分にとってどんな存在なのかを考えてくれればいいなと、俺は思っていた。

最初は俺たちしかいなかった食堂も、一夏の誕生日を祝うためにいつの間にかたくさんの人間が集まっていた。
一夏は主賓だけあって挨拶に忙しそうだ。
誕生日をこんなにたくさんの人間に祝ってもらえるなんて幸せ者だな。
俺は皿に盛られた食べ物をつまみつつ、そう思っていた。

視線を上げると、皿を抱えてウロウロしいる山田先生を見つけたので、隣に座りませんかと声をかける。
はい、と答えた山田先生は俺の隣に座った。
しばらく会話を楽しみつつ、皿の上にある料理を口に運んでいく。
俺は皿の上の料理がなくなりかけた頃、こんなことを訊いてみた。

「あのホルスタイン柄
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