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『ポケスペの世界へ』
第二十四話
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たんだわ……もし……私が力尽きた時には……貴女に……」

 カスミが倒れる。

「カスミさんッ!!」

「……いいのよ。私は満足している……そして嬉しいの……自分と共に戦い、育ったポケモンが、今度は別の人の元でもっと強くなる……イエローに渡したオムナイト……レッドに渡したギャラちゃん……皆大きな働きをしてくれ た……それが私の生き方……私の誇り……最初から分かってた……最後に……アイツの隣にいるのは私じゃないって………」

 カスミは泣いていた。

「スイクンを……頼むわ……」

「………分かりました」

 クリスが頷く。

「んじゃ、カスミちゃんも最後の場所に行くわよ」

 ハルナがそう言った。

「で、でも。カスミさんの体力は………」

「私がいるから大丈夫よ。カスミちゃん」

 ハルナはカスミの両肩に手を置く。

「カスミちゃん、諦めたら駄目よ。例え、そういう生き方でも恋にはそういう法律は無いわ」

 ハルナが微笑む。

「私だって、カスミちゃんみたいな状況になった事はあるわ。でも、諦めないで頑張ったら私は幸せになれた。だから諦めたら駄目よ」

「ハルナ……さん……」

 ハルナはカスミの肩を掴む。

「んじゃぁカスミちゃん借りるわ」

「あぁ。カスミを頼みます」

 カツラがハルナに頭を下げた。

「クリスちゃん、行くわよ。ピジョット」

 ハルナはピジョットを出してカスミを乗せ る。

 クリスはスイクンに跨がり、クリス達はリーグ会場を後にした。







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