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『ポケスペの世界へ』
第二十四話
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スの耳に鈴の音が聞こえてきた。

チリィーン。

チリィーン。

「あれ? この音……」

 クリスが呟く。

「秋の風はうつりぎ……ただそれがやるせな い」

「……誰かいるぞ。水晶壁の中にカスミ、スイクンの他に新たな影が………」

 カツラがそう呟く。

「我が愛しいスイクンにこれ程の仕打ちをした事……許せないなぁ……」

 影はゴーストとマルマインを出した。

「ゴースト、ゴースを押さえつけろ」

 ゴーストがゴースを押さえつける。

「さぁマルマイン。スイクンとこのお嬢さんを水晶壁の外にお連れするんだ」

「……そうよッ!! さっきの音は「とうめいなスズ」ッ!! 水晶壁の結界を無力化する道具だわッ!! いたんだ、たった一人だけッ!! 「とうめいなスズ」を持ち、この水晶壁を自由に出 入り出来るトレーナー………ミナキさんッ!!」

 煙りからミナキが現れた。

「ならちゃっちゃと終わらすわよッ!! マリルリッ!!」

 ハルナが叫ぶと、水晶壁の中の煙りからマリルリが現れた。

「いつの間にマリルリを………」

「こんな事もあろうかとね」

 クリスの呟きにハルナが答える。

「マリルリ、”アイアンテール”ッ!!」

 マリルリは自分の尻尾を回しながらゴーストが押さえつけたゴースに当てた。

 ”アイアンテール”を直撃したゴースはそのまま倒れた。

「ほら、ミナキとか言うのも早く水晶壁から出なさい」

「おぉ、素敵なレディ。ありがとうございま す」

「素敵なレディはありがたいけど、私は四十歳よ」

『嘘ォッ!?』

 何故かそこにいる全員に驚かれたハルナで あった。





「ボロボロね………」

 ハルナは辺りを見渡す。

 カツラ、マチス、カスミはもはや戦える状態ではない。

 ミナキも、酸素が少ないところにいたためあまり状態は良くない。

 スイクンは何とか立ち上がろうとする。

「……………」

 ハルナはスイクンに近寄り、すごい傷薬を出してスイクンの体力を回復させた。

「無茶は禁物だからね」

 ハルナはスイクンに笑う。

「スイクン……ゴメンね……私には……もう一緒に行けるだけの力が……だから新しい……パートナーを選んで……」

 ミナキはドキドキしていたが、スイクンはクリスを選んだ。

「あ、あたし?」

「………………」

 ミナキが無言で泣いている。

 スイクンは星のイヤリングをクリスに渡し た。

「これは………」

「やっぱり……それはスイクンがずっと持ってたの……貴女の片方だけのイヤリングを見た瞬間からそうじゃないかと思ってた……きっと決めてい
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