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ソードアート・オンライン〜神話と勇者と聖剣と〜
DAO:ジ・アリス・レプリカ〜神々の饗宴〜
第二十六話
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 その《アバランシュ》を発動させる《ノートゥング》の、カッターナイフの形状にも似た刀身に、色とりどりのエフェクトが絡む。リーリュウの援護魔術(バフマジック)だ。同時に、ハクガの援護魔術も混ざっている。

 セモンの《冥刀・雪牙律双(せつがりっそう)》にも、援護魔術がかかっているようだ。セモンもまた、かつて浮遊城で《アラブル・スラッシュ》と呼ばれた、《神話剣》の基本剣技を発動させる。

 体がシステムの見えざる手によって加速する。正確には、セモンの体に染みついたソードスキルのイメージが、セモンを半ば勝手に動かす。この世界特有の、イメージが力になる現象と、根本的なロジックはたぶん同じだ。

 《アラブル・スラッシュ》は、《アラブル・ブレイク》や《バーニン・ストライク》と並ぶ、《神話剣》の基本単発攻撃だ。さほど小細工の効く技ではない代わりに、プレイヤースキルによって威力がいくらにでも変わる。特に、ソードスキルのシステムアシストすら、意志の力ですることが可能なこの世界では、さらにその威力は無限大である、と言っていいだろう。

 刀を握り、振り払う右腕に全体重をのせて、斬りつけるイメージ。それだけで、《雪牙律双》の刀身は二倍近くまで加速する。

「りゃぁっ!!」

 カズが裂ぱくの気合いと共に、大上段からの斬りおろしを放つ。真紅のエフェクトを纏った《ノートゥング》の刀身が、無防備なシスカープに食い込む――――直前、《ナニカ》が、その斬撃を阻んだ。

 それは、淡い緑色に発光する、半透明の障壁だった。高さ0.8メートルほどの六角形が無数につながった、蜂の巣状の盾。それが、《ノートゥング》の刀身と、遅れて激突した《雪牙律双》の攻撃を受け止めていた。

「残念。実は効かないんだ」

 不敵に微笑むシスカープ。いくら刀身を押し込んでも、障壁はびくとも動かない。いつしか、効果時間の切れたソードスキルのエフェクトライトが消え去っていた。

「マジかよ……」

 同感だった。カズの《ギア》である《ノートゥング》には、《水斬り》という特殊な能力がある。これは《次元断》と呼ばれるカテゴリの能力の一種で、本来ならば、切っても切っても次が流れてくるために斬ることのできない《水》を切って、その流れを止められる、というものだ。言い換えれば、ほぼどんなものでも斬ることができる、という事になる。それは、盾や障壁も例外ではない。

 それに、セモンの《雪牙律双》は、この世界最強の武器アイテムシリーズ、《冥刀》の一振りだ。並みの武器や、高位の《ギア》にも引けを取らない能力を持っていることに代わりはない。

 だが、その両方が、こうも簡単に防御されている。その現状は、セモンに多少の衝撃(ショック)を与えた。

「……僕のアビリティだよ。《マ
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