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ちょっと違うZEROの使い魔の世界で貴族?生活します
本編
第41話 桃黒戦争決着!!どうしてこうなった?
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だけど、ギルにも私しか居ないのだから。

 ……そう思っていても、やはり不安は消えない。それに、物語では無いので、結ばれてハッピーエンドで終わりでは無いのだ。その後の事も考え、ある程度素の姿を見せておかなければ、結婚後に関係が破綻してしまう。

 こうなったら、ギルの人格や隠れた性癖を突き詰め、恋人や妻として相性の良いタイプを調べるべきだろう。幸いな事に人を見る力のおかげで、比較する情報はかなり多いのだ。やってやれない事は無い。幸せになる為なら、手段なんて選んではいられないのだ。



 ……結果は、私を打ちのめすに十分な物だった。

 ギルが一番似て……と言うか、全く同じタイプだったのは、ギルのお父様のアズロック様だった。

 一言で言えば、女に振り回されて喜ぶタイプ。Mに聞こえるがちょっと違い、普段は女の我儘や手が出ても笑って許し、心の広さを見せ付ける事で満たされるタイプだ。しかしそれだけでは無く、時々性格が反転し物凄く意地悪になる時があると言うおまけ付きだ。ここらへんは、母親のシルフィア様の影響もあるのだろう。

 ちなみにアズロック様の場合は、ベッドの上で豹変する。しかも苛めた分だけ苛め返されるので、シルフィア様は普段からアズロック様にキツク当たる様になったみたいだ。ハッキリ言ってシルフィア様は、アズロック様に調教されたと言って良いと思う。

 流石親子と言えるかもしれないが、正直に言って、そんな所は父親に似なくて良いと思う。しかもこれは、私にとって非常に不味い結果と言える。理由は簡単だ。私の身近に、ギルとこれ以上ないと言って良い程に相性が良い人が居るのだ。……それも2人も。

 その2人とは、エレオノール姉様とルイズだ。(母さまもだが、ここは除外する)特にエレオノール姉様は不味い。普段高飛車で実は臆病な所など、ギルとの相性が良すぎる。姉様もギルの聡明な所を気に入っているみたいだ。何かの拍子に、全て持って行かれるかもしれない。

 ……ここは外堀を埋めて、周りから割り込まれない様にしよう。



 口を放しカトレアの様子を見る。どうやらもう危機は脱した様じゃ。吾はそのまま寝間着の袖で互いの口元を拭い、カトレアに毛布をかける。様子から察するに、これでもう問題無かろう。

(何か覗いてはいけない物を、覗いてしまった気がするのう)

 そして吾は無意識の内に、左手で使い魔のルーンを撫でておった。これでもう、主の使い魔になれぬのかのう。そう思うと悲しくなって来おった。

 カトレアは“原作知識”と言う、他に絶対に覆せない切り札があったのじゃ。それにも拘らず、主の争奪戦に負ける事を恐れておった。……そして現れたのが吾か。カトレアにとって、必勝だったはずの手札が全て上を行かれ、絶望を感じておったのじゃろ
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