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ちょっと違うZEROの使い魔の世界で貴族?生活します
本編
第41話 桃黒戦争決着!!どうしてこうなった?
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までも無かろう。

 気付いたら吾は、先程のベッドの上に座りこんでおった。召喚のゲートを慣れぬ身体でくぐった所為か、目が回り身体に力が入らぬ。己が身体の状態を確認しておると……。

 ギシィ。

 ベッドが軋む音がし、音の方を向くと、あの女が吾に手を伸ばしている所じゃった。当然、今の身体の状態では、抵抗出来ずにベッドに押し倒される。

 女は吾の体に覆いかぶさり、吾の足の間に身体を滑り込ませる。押し返そうと試みたが、やはり抵抗らしい抵抗にならぬ。そこであの女の顔を見た吾は、また驚かされた。顔色はまるで死人の様に真っ青で、脂汗が浮かび呼吸も荒くなっておった。

(不味い!! この女に死なれては困る!!)

 しかし、如何する事も出来ず……。

「わ 我が名は カトレ ア・イ ヴェット・ラ・ボー ム・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァ リエール。五つの 力を司るペン タゴン。この者 に祝福を与え、我の使 い魔と なせ」

 女が途切れそうな呪文を唱え、吾の唇を奪いおった。そしてその場で力尽き動きが止まった。グッタリとしてはおるが、生きておる様じゃ。荒いが息もしておる。

「……がぁ ぁああ」

 そこで吾の体を、激痛が襲いおった。痛みのあまり女をはねのけ、一番痛む右肩……いや右腕の付け根を左手で抑える。歯を食いしばり耐えていると、すぐに痛みはひいたのじゃ。袖をめくり確認すると、右肩から肘にかけてルーンが刻まれておった。

(これで吾は、この女の使い魔か)

 そう思うと、望まぬ契約を強いられた事に怒りを覚えたのは必然と言えよう。それはもはや、殺意と言って良いかも知れぬ。この女をくびり殺してやりたいと言う衝動に駆られたが、ルーンが反応し吾の怒りは霧散し消え失せた。

(……ルーンによる強制力か。じゃが今は、冷静になる助けとなったと考えておこう)

 吾はカトレアをベッドに仰向けにし、状態を確認する。

(危険な状態じゃ)

 すぐに周りを確認して、ベッドの脇に秘薬が入った薬箱を見つける。薬箱から水の秘薬を取り出し、瓶のふたを開けるとカトレアの口に突っ込んだ。しかし、秘薬の殆どがカトレアの口よりこぼれてしまう。

「チッ……世話の焼ける」

 2本目の水の秘薬を取り出すと、カトレアの口から秘薬の瓶を引っこ抜く。そこでためらった吾は、けして悪くないと断言するのじゃ。

「一度も二度も同じじゃ!!」

 吾は水の秘薬を自らの口に含むと、カトレアの口に流し込み無理やり嚥下させる。と同時に、吾に流れ込んでくる物があった。それはカトレアの記憶じゃった。2本目の秘薬を全て嚥下させた所で、カトレアが主に告白した所まで流れ込んで来おった。そして、“原作知識”と言う名の爆弾には吾も度肝を抜かれたのじゃ。この時点で、
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