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地球最後の日には・・・
いつか見た光景が・・・

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気づくと目の前には赤く染まり横たわる彼女の姿。


いつか見た光景と似ている。


頭が真っ白になる。


この感覚もずっと前から知っている。


目頭が熱くなり、両目から涙が頬を伝う。


何故こんなことに・・・


僕が悪いの?


それは一瞬の出来事だった。









「ちょっと、行きたいところがあるの。」

「どこ?」

「ついてきて」

「うん・・」


そのとき、僕らの後ろから悲鳴と銃声が響きわたった。


後ろを振りかえった瞬間、僕の頬を銃弾がかすめた。

そして・・・



背中に生暖かい何かが、かかる。


僕はすぐそれがなんなのか理解できた。

おそらく僕は血飛沫をかぶった。







彼女の・・・


















嫌だ、いやだ、イヤダ・・・嫌だ嫌だ嫌嫌嫌嫌嫌


「ねぇ、聞こえる・・・?」

彼女は目を開けてくれない。

「ねぇ、・・・・・・・千草・・・。」




僕は初めて彼女の名前を呼ぶ。


「千草?目、開けてよ・・・」










「千草。」



彼女は静かに、うっすらと目をあける。

そして


「・・・名前・・・初めて、呼ばれ、た・・・」


掠れた声。

今にも消えそうな声で・・・


そう、にっこりと微笑んだ

幸せそうに




どうしてこんなにも世界は僕に冷たいのだろうか・・・


本当に大切なものだとわかるとすぐに僕から何もかも奪い取る。



僕は生きてちゃいけないんだ。



やっと、わかった。


もう、今更だよね・・・


ごめんなさい。

お父さん

お母さん

千草・・・。



ごめん

ごめんなさい。

もっと早く気づいていれば・・・







「僕、死んだのに・・・」


「ごめんね、千草。」


「ごめんね、最期まで気づかなかった。」










僕は謝り続けた。


こんなことで許されると思ってはいない。


だけど謝らせて・・・。

今は本当に、これくらいしかできることが無いんだ・・・






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