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ドリトル先生と京都の狐
第五幕その十一
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かれば最高だよ」
「そのことは言わないでね」
 結婚のことになるとです、困ったお顔で応える先生でした。このことについてはどうしても弱ってしまうのでした。
「気にしてるから」
「ほう、先生はまだ独身か」
 そう聞いてです、長老は今度は何処か楽しそうな笑顔になりました。その笑顔で先生にこんなことを言いました。
「京都のおなごは存外したたかだから気をつけるのじゃよ」
「そうなのですか」
「そうじゃ、京都のおなごは強いぞ」
 イギリス人にはよくわからないことです、そこまで日本のことを詳しいイギリス人はあまりいません。どの地域の女の人の気質までは。
「あと大阪のおなごはおばさんじゃ」
「おばさんですか」
「そうじゃ、おばさんじゃ」
 それが大阪の女の人だというのです。
「十八の花盛りでもな」
「何か凄いですね」
「日本のおなごはよい」
 しかし、というのです。
「伴侶とするのにもな」
「そうなのですね」
「しかしじゃ、京都のおなごはな」
 気が強いというのです。
「芯が強い、伴侶とするなら注意せよ」
「わかりました、とはいいましても」
「その伴侶がじゃな」
「僕はどうも縁がないので」
 長老にもこう言う先生でした。
「どうなるかは」
「しかし見付けられよ、先生も」
「そうすべきですか」
「人は結婚してからがはじまりじゃ」
 その人生のだというのです。
「だからじゃ、先生もな」
「じゃあそちらの努力も」
「されよ」
 こう言うのでした、先生の結婚のことは京都でもお話されるのでした。
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