『地を揺らす大蛇』編
第五十九話
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日曜日の十一時半ごろ、俺と氷柱は公園にいた。
まあ、デートに近いものではある。狸どもとの戦いのあとのこともあって、一度くらいは付き合え、といわれたのだ。
まあ、他にも用事があったりするみたいなんだけど。
「・・・で、次はどこ行くんだ?」
「そうね・・・ようやく姉様達も撒けたし、お昼でも食べに行きましょ」
そう、先ほどまで色んなところをぐるぐるして立夏とマリーの二人から逃げていたのだ。
まあ、事情を知らないんだから俺と氷柱が二人で出かけたら不審に思うだろうけど・・・家での氷柱の態度、これまでと全然変化ないし。
「にしても・・・なんで姉様たちはあそこまでしつこかったのかしら・・・」
「いや、そりゃ気にもなるだろ。あの二人が知ってるのは、家でのお前の態度だけなんだから・・・」
「そ、それは・・・仕方ないじゃない!勢いで言っちゃったけど、まだ言うつもりじゃなかったんだし、・・・恥ずかしいし・・・」
そう言いながら顔をそらし、頬を赤らめている氷柱を見ると、なんだか仕方ないような気持ちになってくる。
「・・・そう言うことだからさ、兄貴も誰にも・・・」
「言わないから安心しろ。ってか、言うわけないだろ?」
俺がそう言いながら頭を撫でると、氷柱はうつむきながら頷く。
そして、ふと前を見ると・・・見覚えのある顔ぶれが、なんか集まっていた。
「なあ、氷柱。あれって・・・」
「ん?・・・あ、ほんとにやってた・・・」
その口ぶりからすると、氷柱はあの集まりについて知っているらしい。
「じゃあ、ちょっと行ってきてくれない?事情は、向こうの頭の中を覗けば分かるでしょ?」
「いや、分かるけど・・・まあいいか。恵那からのたのみごと?」
「ええ。困ってるみたいだし、恵那さんの頼みだから出来るなら助けてあげて欲しい」
「分かった。ダメそうだったら、俺も行く」
俺はエリカの頭の中を覗いて、事情と何をしようとしているのかを知った。
まあこれなら、そこまで気にしなくてもいいだろ。
「・・・んじゃ、昼飯食いに行くぞ」
「大丈夫なの、あれ?」
「大丈夫だと思うぞ、護堂の名前をフルに使うつもりみたいだし、このままエリカの頭の中を覗きっぱなしにするから、ダメそうだったらすぐに行けばいいし」
そう言いながら氷柱の手を取って、俺は昼食をとるために喫茶店へ向かう。
にしても・・・面白いことになりそうだな、これは。
◇◆◇◆◇
「お久しぶりです、神代武双殿。この場にお越しいただき、ありがたき」
「そう言うのいいよ、鷹化。で、なにをしに日本に?」
俺は電話で呼び出された場所でかしこまられたので、すぐにそう返した。
はっきり言うと、この手のやり取りは
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