【01】星の海
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艦長?」
「それ、は」
「緊急を、要するんですか?」
「えぇ」
私の切羽詰まった表情が、あまりにも酷かったのだろうか。
弟くんは一つ頷いて、扉を再び開けてくれた。
「どうぞ」
「しかし戦務長」
「彼女の尋問は俺に一任されている。なら、俺の許可で十分なはずだ」
「…上には、報告させてもらいます」
「こちらへ」
保安部は1人を残し、もう1人は走っていってしまった。
そんなこと、知ったことではないが。
「戦術長。多少デリケートな内容について、彼女に質問するので、しばらく2人にさせてもらうことは、可能でしょうか」
私の問いかけに、弟くんは躊躇いながらも短時間の面談を許可してくれた。
扉が開き、狭く薄暗い営倉に足を踏み入れる。
彼女はベッドに腰掛けていた。
「今度は何だ」
気の強そうな言葉に、私は苦笑を浮かべた。
「この艦の医師をしています、結城です。あなたの血液を調べさせてもらいました」
「それが」
「DNA配列がほぼ一致している。その結果をあなたに伝えに」
「だからなんだというんだ」
「…いえ?ただそれだけよ」
彼女の言葉に確信を持ち、私は営倉を後にした。
外では弟くんが不思議そうな表情を浮かべて待っていた。
中での会話は、全て聞こえているはずだ。
「ありがとう」
「いえ、ですが、今のは…」
「面白い結果よね」
笑ってそう言って、私はその場を離れた。
表情を引き締めて。
向かうは、艦長室。
「佐渡先生から既にお聞きかと思いますが、彼女は我々と同じDNA配列を持っています」
「あぁ」
「つまり、それが意味するのは」
ー我々地球人とガミラス人は、同じ祖先を持つ種だと、言うことですー
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