狩人の襲撃
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んとか…………防げ………
(あ………れ?)
「死角から狙ってくるとは、徹底しているな、アーチャー」
「おぉ、お見事お見事。オレの一撃止めるだけじゃなく、クラスまで見抜くなんてな。だがちょっと甘いぜ?」
「っ!?マスター!」
そして、気がつくと視線が横になっていた。
すぐ左に地面が見える。
なんだ?
倒れた?
倒れたのか、俺は?
いつの間に?
いや、そんなことよりも。
起き上がらないと
早く起き上がらないとな
滑って転んでしまったのだろうか?まったく、こんなときに情けない。さっさと起き上がろう。
………………どうして起き上がれない?なんで、体に少しも力が入らないんだ?
何度頭の中で命令しても、体がちっとも言うコトを聞かない。聞いてくれない。……それに……寒い。
体が死ぬほど寒いどうなってんだこれは?
気温とか、湿度とか、そんなもの関係なく、体の芯から凍えていく感覚。
体の中の熱が全て体外へと流れ出てしまっているかのよう。
僅かに自分の腕に痛みが走る。
視線を自分の腕に向けてみると微かな傷があった。そして、傍に落ちている矢を見て確信する。
(二つ矢………)
一回の攻撃行動で、二本の矢を放つ技術。アーチャーが撃ち落とした矢に隠れてたんだろう。俺がライダーにやったよりも、矢を隠すのがうまい。
(しかも、この矢に …………毒が塗ら………れてたのか………)
寒いのも、動けないのもこのせいなのだろうか。……まずい。
「その内、呼吸も出来なくなるさ」
それだけ言うと、相手の気配は消えてしまった。ああ、眠い。雪山では寝たら死ぬだのなんだのと言われているが、今、寝たらどうなるのだろう。やっぱ死ぬ…のか…?
何故かは分からないけど、今は何となく死というものを感じることができた。
「くっ、私としたことが………おい、しっかりしろ!」
意識が遠のく。アーチャーは何を言ってるんだ?襲い来る睡魔に対抗することができない。視界がだんだんと暗くなり、体が沈むような感覚に飲み込まれていく。
「今寝てしまってはだめだ。死んでしまうぞ」
あぁ……これは本格的にまずいな。
「起きるんだ。マスター!」
ヤバイ、このまま死にそうだ。
「マスター!!」
俺の意識は完全に途絶えてしまった。
いつか見た夢よりも現実味があった。俺の目の前には、バーサーカーとイリヤ。その
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