狩人の襲撃
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動している。茂みの向こうにいる狩人に狙われた獲物の様な気分だな……………。
振り返り文句を言ってやりたいが、今すべきことはアリーナへの逃亡。流暢に考え事をすることではないな。
『準備はいいかマスター?』
(ああ、いつでも)
『では……………』
アーチャーは実体化し、一本の剣を投影。すぐさま実体化し
「アリーナに走れ!」
掛け声と共に、それを少し離れた位置に投げつけた。投げつけた剣は、中規模な爆発し、爆煙を発生させる。煙は廊下中に広がり、あたりの視界を遮っていく。
「チッ!味な真似を」
サーヴァントの舌打ちが聞こえてきた。この煙で標準が合わせられないんだろう。煙幕は古くから敵の照準に対して自らの活動を隠すことに関しては、王道中の王道。古典的だが、効果抜群だ。
(しかし、壊れた幻想を煙幕に使うとはな………………)
本来、この技は強力な武器である宝具を矢として放ち、爆弾として敵の前で炸裂させる。
だが、今回の場合は威力を調整して、爆煙を発生させるのを目的として変則的に使ったのだ。調節しないと確実に俺が死ぬからな……………。
(今のうちにアリーナに)
俺は煙がはなれないうちに全力で廊下を走り、アリーナへと飛び込む。
《二の月想海 第一層》
「っ、はぁ……はぁ……! これで、もう……」
相手のマスターの気配はなかったし、流石にアリーナには入って…………
「油断するな!この殺気、まだこっちに狙いを定めてる」
「なっ!?」
まさか独断でアリーナにまで入ってくのかよ!?
「とにかく、ここだと狙われる。広い場所に出て、チッ!」
台詞を中断しながら、飛んできた矢を刃で切り捨て、アーチャーは舌打ちをする。
矢が飛んできたのは数本であり、場所を特定されないためか、それぞれ別方向から俺たち向かっているのだ。
(確かに、ここにいたら、狙われるだけだ)
急ぎ、広い場所に向かう。その間にも、数本の矢が飛んできた。
「投影開始!」
目の前に飛んできた矢を干将・莫邪で打ち落としていく。しかし、前後左右から矢は打ち込まれ、気少しもが抜けない。
前と右は俺、後ろ左はアーチャーと言った感じて矢を打ち落としていく。
そうしているうちに、俺たちはアリーナの広場にまで、なんとか到着した。いつしか殺気も消えている。逃げ切れたのか?
「予想通りだな。単純なマスターで助かったぜ」
「っ!!」
「上か!」
上を見上げると、先ほどよりも段違いの速度で矢が迫ってきた。不意をつかれ、動けない。
「はぁっ!」
アーチャーはそんな俺をかばうかのように矢を打ち落とす。
よかった…………な
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