第三話
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キリトに案内を頼むことに成功した俺は、初期能力の敏捷値の許す限り走っていた。
何でもキリトが言うには
『比較的安全な草原フィールドはすぐにプレイヤーで一杯になる。とりあえず次の街を拠点にした方が良い』
との意見により次の街<ホルンカ>に向かっていた。
フルダイブ慣れしているだけあってキリトの足が速く、ついて行くので精一杯だ。
「意外と速いな。普通初心者ってのはもう少し遅いんだけど。」
「お褒めに預かり光栄だね!!」
キリト曰わく、初心者にしては早いらしいが、それ以上にキリトは速い。
もうこれはフルダイブ慣れと言うより天性の才能だろう。
「…お前、本当にフルダイブ初心者か?こんな速度で走るの、ビーターにもできなかったぞ。」
「お前はそんな速度で初心者相手に走ってたのか!?」
ナーヴギアは、脳から伝達されて俺たちのアバターを動かしているらしい。
ならば、伝達力・反応力が良ければ、アバターの動きも良くなる筈である。
二つ共、ネット中毒者よりは優れているという自信があった。
伊達に生まれた時から剣道をやっているわけじゃない。
…と、思っていたものの、上には上がいた。
「そういやショウキ。聞きたいことがあるんだけど、いいか?」
「んー?内容によってはな。」
「何でお前日本刀持ってんだ?それ、レア武器だろ?」
キリトの言葉にそういやそうだったな、と日本刀は初期装備で無いことを思いだす。
「いやあ、さっき言った通り俺はネット初心者なんだけど、家にSAOが届いたんだよ。茅場からな。」
「かっ…茅場晶彦からか!?…お前、何者だよ…?」
「期待外れで悪いが、そんな大物じゃないぜ?俺はある古流剣術の跡取りでな。昔から剣術を習っているんだよ。」
あ、こういう奴にありきたりな
『俺は別の道に進んで自分の夢を掴む!』
みたいな事は一切無いから。
剣術も楽しいしな。
「んで、茅場から手紙とSAOが届いたんだよ。
『そちらの古流剣術がSAOで使えるかログインして欲しい』
ってな。」
なんでログインしちまったかなぁ…
今から考えるとすげぇ怪しいよ。
「へぇ…で、使えるのか?」
「いや、ログインしてすぐ茅場の演説が始まったからな。まだ試してないから、<ホルンカ>に着いたら試すさ。」
「止まれ!」
深い森が見えたところで、前を走っていたキリトが突然止まる。
なんとか反応し、俺も止まった。
「…どうした?」
「ここから先は無視できる芋虫や猪といった雑魚とは違って、この森には毒蜂やら捕食植物とかがいる…慎重に行くぞ。」
キリトが真剣そのものの顔で語る。
「ナイスな展開じゃないか…大丈夫だ、俺は死
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