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インフィニット・ストラトス 自由の翼
雄々しき白……です。
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きずに砲弾をモロに食らった一夏は吹っ飛ばされた。

「ここまでだね。」

春奈はドラグーン全基をウイングバインダーに格納して第一翼の高出力プラズマ収束ビームキャノン[バラエーナ]を起動展開する。

「これで終わり!(出力60%……残りエネルギー30%。行けるね、フリーダム。)」

バラエーナの放った紅い筋にまとわりつく白い極光。こんなものを喰らえば一夏のシールドエネルギーは間違いなく0になるだろう。

「まだだぁぁぁぁぁっ!」

体勢を立て直した一夏は目前に迫るエネルギーの奔流を雪片弐型で切り裂いた―――否、消滅させた。

一夏の思いに応えた白式。不撓不屈の心意気に雪片弐型も嘶きエネルギーの白刃を放出する。

「―――零落白夜だね。」

春奈がそう告げると同時に試合終了のブザーが鳴る。

『試合終了。勝者、織斑春奈。』

「な、なに!?」

「一夏の負けだよ。武器の特性と特徴は考えて使いなよ?」

春奈はそれだけを告げると反対側のピットに戻っていったのだった。

アリーナ、フィールドにポツンと一夏は残されていたのであった。




○side一夏

「バリア無効化攻撃?」

「そうだ。」

俺はピットに戻ると同時に箒からレクチャーを受けていた。

今回の敗北の理由は分からなければ同じミスを誘発しかねないからである。

「お前の白式には単一仕様が発現している。[零落白夜]というもので織斑先生の[暮桜]の単一仕様だったものだ。」

「そうだ。私が世界の頂点を掴めたのも[零落白夜]があったからだと言っても過言ではないな。」

「そして、[零落白夜]には一つの特徴がある。」

「……それがバリア無効化攻撃ってわけか?」

「人の話は最後まで聞け。[零落白夜]はエネルギー体であればなんでも消滅させられるということで。つまり、バリア無効化による攻撃で操縦者本体を叩く際にエネルギーバリアを無効化して、強制的に絶対防御を使わせる。そうすればシールドエネルギーが一気に削られるというわけだ。」

「そうだったのか……あ、そういう事か!」

「何がわかった?」

「要するに[諸刃の剣]ってことだよな。自分のシールドエネルギーを攻撃に転化するからと仮定すれば辻褄が合う。つまり、あの時春奈の攻撃を無効化した際にエネルギーが切れた結果俺は負けたってことだよな。」

「うむ。そういう事だ。」

原因さえわかればあとは対策を立てるだけだな。

「いろいろわかったし有意義な模擬戦だったよ。」

「少しの間は実戦訓練を想定したメニューを組むぞ。春奈を迎えに行こう。」

「ああ。」

俺は前を向いて歩くことにした。恐れずに、ただただ前をむいて歩く。


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