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銀色ランプの精は魔法が使えないっ!?
〜プロローグ〜嵐の前兆に誰も気づかない・・・。後編
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あっ!もしかして月架くんかい?いやーよかったよかったっ!」
俺がもっとも恐れていたことが起こった。
ちょうど美術館正面玄関入り口から俺たちを見かけて走ってくる警官が一人。
おそらく、警備を任されているのだろう。そんな人間が野次馬の中を走ってくる。
「まさか君がいるとは思わなかったよ。でも、これで安心だねっ」
と、既に解決が決まったかのように安心した口調言う。
「いえ、別にそんなつもりじゃ。偶然通りかかっただけですよ。うちの妹がどうしてもというんで」
と、変に本音を語らないよう当たり障りのない返事を返す。
「なるほど。まぁニュースでも出ちゃってるし人が来るのは必然ですからね」
その警官は先ほど月架が見ていた液晶画面をちらりと見やる。
「あ、それはともかく来てくください。君に助けてもらいたいんですよ。この前の事件みたいに解決してください」
と、意味深な事を言う。が、もはやこのセリフは警官であることを自覚していないのがよくわかる。普段こんなこと民間人、
ましてや一学生に言うこと自体大問題である。
「嫌だ、といっても連れてくんでしょう?」
半ば諦めたように言う俺。
「もちろん、君の活躍は警察内ではかなり有名だからね」
この警官は以前偶然にも銀行の強盗現場にいた俺(月架)の活躍を知っている。
単なる強盗ではなく、その建物内にいた人間皆殺しにした上自害するという最悪極まりない事件だ。
そんな事件に俺たち(時風兄妹)は巻き込まれた。警察は中の人質に気を取られどうすることもできない間に
犯人含め、全員無傷のまま解決まで導いた。
それ以来、俺はは警察内ではかなりの有名人らしい。
「じゃあ案内しますから。一応変に問題を起こさないように美術展自体は通常業務なので一応一般人でも入れないわけではないです。
ただし、まぁあの人だかりですし、入るのに少々時間がかかるのが欠点ですが」
そう言いながら警官が俺たちを連れて行くその先は正面玄関ではなく裏手にある入り口だった。
「予告時間まであまりないので特別にこちらからお願いしますね」
そのまま俺が何か言おうとするのを無視してその裏口から中に入る。ある意味不法侵入だろう。
 中に入ると複数の警官があちこちある展示物を二〜三人で警備していた。
それもそうだろう、先ほどキャスターが言ったとおり怪盗もどきの狙いが分かっていないのだ、手当たり次第に人を置くしかないのだろう
そしてそこには見慣れた人物がいた。
「お前たちっあれほど関わるなと言っただろうが」
そう、今朝に文句を言ってきた我が父である。しかし俺は悪くない。不可抗力だ。親父の前では口が裂けても言わないが。
「お前か、連れてきたのは」
俺のそばにいた警官をみるや、ため息混じりに言う。
「申し訳ありません警部。ですが、この状況を打破
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