暁 〜小説投稿サイト〜
SAO−銀ノ月−
第一話
[3/4]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
ると同時に本当に死ぬ。
まさに、デスゲーム。

『諸君がこのゲームから解放される条件は、たった一つ。先に述べた通り、アインクラッド最上部、第百層までたどり着き、そこに待つ最終ボスを倒してゲームをクリアすればよい。その瞬間、生き残ったプレイヤー全員が安全にログアウトされることを約束しよう。』

なるほど。
<この城の頂を極めるまで>か。

巨大浮遊<城>アインクラッド。
その頂まで。

俺たちはログアウトできず、自分たちの生活に戻ることはできない。
いつか、誰かがゲームをクリアしてくれるまで。
それまでに一度でもHPが0になれば−俺は死ぬ。

『それでは、最後に、諸君にとってこの世界が唯一の現実であるという証拠を見せよう。証拠のアイテムストレージに、私からのプレゼントが用意してある。確認してくれ給え』

反射的にメインメニュー画面のアイテムストレージを見る。
そこにあったのは、手鏡だった。
恐る恐る手鏡を持ってみても何も起こらない。

(なんだこりゃ?)

−と。
突然、視界が閃光でホワイトアウトする。
ほんの2、3秒で光は消えて、元の風景が戻ってきた。

…一部を除いて。

「…俺…?」


手鏡に移っていたサムライのような顔は消え去り、代わりにあったのは、現実世界の俺の顔だった。
周りを見渡してみると、ファンタジー風の美男美女はコスプレをしている集団に変わっていた。


『諸君は今、なぜ、と思っているだろう。なぜ私は−SAO及びナーヴギア開発者の茅場晶彦はこんなことをしたのか?これは大規模なテロなのか?あるいは身の代金目的の誘拐事件なのか?と』

そんなことは知るか。

『私の目的は、そのどちらでもない。それどころか、今の私は、すでに一切の目的も、理由も持たない。なぜなら…この状況こそが、私にとって最終的な目的だからだ。この世界を創り出し、観賞するためにのみ私はナーヴギアを、SAOを造った。そして今、全ては達成せしめられた』

短い間。

『…以上で<ソード・アート・オンライン>正式サービスのチュートリアルを終了する。プレイヤー諸君の−検討を祈る』

その言葉を最後に、茅場晶彦のローブは消えていった…

「嘘だろ…なんだよこれ、嘘だろ!」

「ふざけるなよ!出せ!ここから出せよ!」

「こんなの困る!このあと約束があるのよ!」

「嫌ああ!帰して!帰してよおおお!」
様々な反応を見せるプレイヤーの中、俺は…怒りに震えていた。
ふざけるな…観賞だと?そんなものの為に多数の人を殺し、残りの人を閉じ込めたというのか?

「ふざけるな…!」

俺はついさっき、あいつに「また」と言ったんだ。
「また明日!」と、約束したんだ…!

「…約束は守
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ