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ペルなの
1.目覚め
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「・・・・・・・・・」

目が覚めたら見覚えも無い暗い森の中にいた。

突然目覚めたら森にいる事もおかしいが、それ以前に自分が【目覚めている】というこの状況こそがおかしい、いや、本来なら絶対にあってはいけないことだ。

自分はあの日、自身の存在と未来を引き換えにして自分、自分達が成し得ないといけない事を成すために、あの約束の日に自分の全てに幕を下ろしたはずなのだ。

今の自分は、学園の制服を着て大切な人から貰った腕時計を巻き、手に愛用の薙刀を持ち、腰に吊るした随分と手に馴染むようになった【召喚機】、ポケットにはハンカチに財布、意識の中にはあの闘いの時と同じペルソナ達、まるで何もなかったかの様に恐ろしくいつも通りでちょっと不安になるぐらいである。

ただ、道具を入れていたカバンやケータイなどが無いことが普段とは違う部分だろう。

「・・・・・・ふむ」

とりあえず軽く薙刀を振るってみる。その際に木に当ったりしないように気をつけながら数分間続けた。

特に身体がうまく動かないなどのことはなく、何かあったとしてもいつ何時もの様に戦うことができるだろう。

それをハッキリさせ、手に持っている薙刀を見ながら軽く今の状況について整理する。

理由は分らないが今、自分は見知らぬ森の中におり、食料や薬などは無いにしろ最低限戦うことができる装備を持っている。

そして森を抜けて人がいる所まで行く際に、愛用しているこの薙刀の存在が邪魔になること。

「どうしたもんかな」

仕舞うための袋も巻きつけて隠すだけの布も今はない。

普通なら頼りになる仲間が何かしらの考えを出してくれるのだが、当然の事ながらココにはいない。

頭を捻って考えている中、ふと気になって時計を見ると現在示している時刻は11:53、数メートル先を見ることもできない様なこの暗さから午後の11:53であることは分る。

後7分後には午前零時、つまりは【影時間】の時間になる。

このまま長針と単身が真上で重なっても、ならない事は分っている。

最後の戦いを終えた後、全てを忘れあの日まで過ごしてきた日々の中で午前零時を過ぎることなど日常茶飯事であった。

だが、今ここに自分が存在しているという事実がこの言い表しようのない不安を湧き出させる。

身動きも出来ずにジッと時計の針を見続けた。

そして12の数字に長短2つの針が揃う。















何も起きないし、【影時間】になるあの嫌な感覚もなく秒針が動き続けるのを見て、ひとまず安心した。

「まぁ、兎に角人が居そうなとこまで行くことが先決かな」

なんで自分が存在しているのか、手に持っている薙刀をどうするか等は棚上げし、街などの近くに
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