暁 〜小説投稿サイト〜
とある物語の傍観者だった者
18話:黄金錬金
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 もう、ロリコンが来たーとか悲鳴を上げられる覚悟で訪ねた。

「シスターちゃんなら上条ちゃんを迎えに行きましたよー」

「ちっ、出遅れた……ッ!!」

 吹寄とアホなやり取りしている場合じゃなかったな。

「それよりも近簿ちゃん、せっかく先生んちに来たのですからちょっと上がっていきますか? 説教してあげますよー」

 なんでだよ! オレが先生んち訪ねてきただけで悪いことした扱い??

「きょ、今日は遠慮しときます……」

「それじゃあ明日待ってますからねー」

「……考えておきます」

 なんか、ちゃんと断りきれなかった。

 オレは子萌先生んちのアパートを後にしてダッシュした。

 インデックスを追いかけなければならなかった。

 ………。

 つーか、インデックスを追いかけていいのだろうか?

 三沢塾に近づけるなというのは理解できる。アニメではインデックスは敵に囚われの身になるんだから。危険な目にあわせたくないもんな、あの魔術師は。

 でも、オレが仮にインデックスを三沢塾に近づけさせないようにすればストーリーが変更されるのでは?という疑問があったりするが……

 ………。

 知っている物語が知らない物語になるのは対処に困る。

 ………。

 だったらインデックスを放っておけばいいんじゃね??と思うが……

 ………。

 オレが何もしなかったと分かればリリィの立場を危うくする可能性もあって、それも困る。

 いや、そっちの方が遥かに困る……

 だったら、オレは決めた。

 もうストーリーなど知ったことじゃねぇ。

 オレはリリィの守るために少しでも任務を全うしよう。

 例えカミやんがどうなろうがインデックスがどうなろうが、あの子のためなら見捨てることもオレはできる。

 ………。

 ごめんな、カミやん。

 まぁ、大丈夫だろうけども。

 ので、オレは三沢塾に全速力ダッシュだ。

 インデックスはそこに必ず現れるのだがら……

「つーか、三沢塾ってどこだよ!!」

 場所がイマイチ知らない。

 あまり時間はないだろうけども、ケータイで調べて地図広げて街中を走っては……

「はぁはぁ……なんとか間に合ったみたいだな」

 目的地にようやく到着した。

 そして、目的地にはお目当ての腹ペコシスターもちょうどいた。

「な、なんでロリコンがここにいるのかな?? はぁはぁ言っててとても怖いんだよ!!」

 これは息切れだっつうの!!

「インデックス、大人しくオレと一緒に子萌先生の所に帰ろう」

「何でロリコンと一緒に帰らなければならないのかな? 絶対に襲われるから嫌なんだよ!!」

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