従うモノ達の願いは
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無意識の内に月光の背を蹴ってそこに向かっていた。
馬首を巡らせて向かう事もせず、ただ自分の身一つで彼女を助ける為に走り出していた。
一人ならば抜けられた。一人ならば生き残る事が出来た。一人ならば俺は桃香の元に辿り着けただろう。
でも……彼女がいなければ、もう俺は戦えなかった。
矢の雨が降り注ぐ直前、副長が雛里を抱きかかえて馬から飛び降りるのが見えていた。あそこまで行けば、俺もお前を守れるから。
肉に矢が突き刺さる嫌な音と、鎧に弾かれる乾いた音が延々と鳴り響くその戦場に――――ただ彼女を助ける為だけに俺は黒麒麟となった。
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