第十四話
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ージにしまい、俺はシリカに比べて遠回りをして逃げ始めた。
数分後、俺は先に麓にいたシリカと合流した。
「大丈夫ですかショウキさん!」
案の定、シリカが心配して詰め寄って来る。
「大丈夫大丈夫。ケガとか無いだろ?」
…本当は、触手による攻撃を2、3発受けたが、ケガという程でもない。
ポーションを少し飲めば回復する程度だ。
「…それなら、良かったですが…」
しぶしぶと引き下がるシリカと共に、街道を歩き、《フローリア》の街に帰るために、まずは橋を渡ろうとしたところ?
「…そこにいる奴。出て来いよ。」
?俺のシステム外スキル《気配探知》が反応する。
システム外スキルと言っても、ただ、自分に危害を加えるつもりないし、物陰でこそこそ見てる奴にしか反応しない、《索敵》スキルと思ってくれれば良い。
俺の言葉を受けて数秒後…木立から、予想通りの人物が現れた。
「ロザリアさん!?」
シリカが驚きの声を上げる。
当然だろう。知り合いがいきなり現れたら。
「私の《隠蔽》を見破るなんて、なかなかの《索敵》スキルじゃない?」
「《索敵》スキルなんて、ビタ一文上げてないな。」
上げられない、という方が正しいが。
そんな俺の一言を、ロザリアはやせ我慢と受け取ったのだろう、シリカに顔を向ける。
「首尾良く《プネウマの花》を手に入れたみたいね、おめでと、シリカちゃん。」
唇の端を吊り上げながら笑うロザリア。
祝う気はさらさら無いだろうが。
「じゃ、早速私にちょうだい。」
「な…何を言って…!?」
シリカには、まだ色々と判断がついていないのだろう。
俺はシリカをかばうように前に立った。
「こいつはシリカの物だ…オレンジギルド、《タイタンズハンド》リーダーのロザリア。」
ロザリアの顔から笑みが消える。
「…へぇ。良く知ってるわね。」
そりゃ、情報屋に結構な額使ったからなぁ…
「で、でも、ロザリアさんはグリーンじゃ…?」
「オレンジギルドも、全員が全員オレンジプレイヤーじゃないさ。覚えとけよ。」
シリカと俺のやりとりを聞いて、再び、ロザリアの笑みが顔に戻る。
「そこまで分かってるのに、ノコノコ来るなんて、馬鹿?それとも、体でたらし込まれちゃったの?」
馬鹿であることは、否定出来ないかもな…
今の発言に、怒り心頭といった様子で、背後でシリカが短剣を抜こうとするが、それを制しながら俺はロザリアに声をかけた。
「あんた、少し前に《シルバーフラグス》っていうギルドを襲ったな。メンバー4人が殺されて、リーダーだけが脱出した。」
「…ああ。あの貧乏な連中ね。そうよ。それがどうかした?
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