過去と天災
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するほうが多かったか・・・?」
あの天災を止められる人がいなかったと思うと、正直ゾットする。それだけ、彼女の普段の暴走っぷりはやばかった。そして、確実にそれと同じくらいラウ姉は俺に深い影響を与えていた。
「4人が全員自分の役割わかってて、うまく回ってましたからねー」
「4人?」
「うまく回っていたかどうかは別として、藍椿は俺ら4人だけだったんだよ」
「え、たった4人で・・・?」
藍椿では一人一人が自分が得意なことを生かして、うまく回っていた。ラウ姉が毎回予想の斜め上を行く話をし、それを元に俺が作戦を立てる。リオンさんが戦闘での圧倒的な実力を見せ、レナが作戦に必要なアイテムを集めと戦闘時の的確な支援を行う。これが藍椿での役割分担だった。
「たった4人で、凄いんですね・・・」
「実際かなりギリギリなところも結構あったしな」
体力がイエローゾーンに陥ることは日常茶飯事、大体一人当たり20対1くらいの比率の数の敵をさばくこともしばしば。無茶してばかりのパーティだったが、実際、無茶に付き合っているのが楽しかったってのも事実だ。
「あれ・・・どこかで藍椿って聞いたことがあるような・・・」
まあ、悪名に近いものも結構立てたし、それなりに悪目立ちはしていたから、どこかで聞いたこともあるのだろう。
「それにしても、よく先輩がパーティ組みましたよね」
話がひと段落すると、今度はレナが話しかけてきた。
「俺のは成り行きだ。ピナ、そのシリカの膝の上の小竜だが、それの蘇生を手伝ってから組むようになってな」
「でも、それだけで先輩が組み続けるとは思わないんですが?もしかして、シリカちゃんのこと、好きになっちゃいました?」
さすが、昔組んでただけのことはある。適当な理由ではごまかせんか。
「俺のうっかりでとある秘密を知られてな。初めに組んだのはその理由だが、それからは別に普通だぞ?」
「秘密?あー、先輩がいろいろやってるのに、攻略組についていけてるのと関係あります?ま、私にも教えてくれるなら別にかまいませんけどねー。あと、さっきのはスルーですか?」
さすがに鋭い。洞察力とか、こいつも十分攻略組としての十分な素質はあるんだがなぁ。
「私は無理ですよ、先輩。レベルが全く足りませんし。レベル上げの作業がほんとめんどくさいですし」
それには同意。だがレナよ、なぜおれの考えていることが分かる?
「何時からの付き合いだと思ってるんですか、先輩」
へいへい、そうですか。
「あ!」
突然、シリカは飛び上がると、俺らの方を指差した。
「藍椿ってあの、不思議なメッセージじゃないですか!」
不思議なメッセージ?んー、とくに覚えてないんだが・・・。
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