1-2それぞれの思惑
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「あとNo.が出てきたぞ」
No.とは世界魔科学統制機関の中でも優れた者にのみ与えられる称号でNo.6まで存在する。
「それはある程度は予定通りかな、そろそろ本腰を入れてきたんじゃない?」
本当に残り18個のクリスタル、果たして達成出来るのか。珍しくネガティブな感情を抱く、それは顔に出ていたのか誰もいない左からチョップが飛んでくる。それは紛れもなくミールの手だ。
「何情けない顔してんの?あんたは犯罪者になってまでやり通すって決めたんでしょ?」
ミールは以外にも真面目らしく雰囲気はいつもより柔らかい。たまに思う、彼女が心の奥深くに根付いていることが怖いのだ。不思議な恐怖心とやはり女性の方が精神的年齢が上なのだと実感する。
「ぷ、フハハハハ」
目の前の女に慰められたと考えるとおかしくなりつい笑ってしまう。
「とうとう頭がおかしくなっちゃった?」
「いや、まさかお前に慰められるとは思ってなくてな」
カインは笑いがおさまるとそれを見計らってミールは声を掛けてくる。
「じゃあNo.撃破記念にお姉さんが何か奢っちゃろ」
「マジで!!寿司!焼肉!」
「どんだけがっついんてのよ」
カインの即答っぷりに若干引いているがカインはお構い無しだ。
「最近まともなもん食ってなかったからつい」
ミールは空間を歪ませると一センチメートル程の札束が出てくる。
「おいまさか…」
空間を歪ませた時点でカインは嫌な予感がしていた。
「勿論銀行からちょろ〜と借りてきたんだけど」
「なんだか一気に食欲が無くなってきた」
「犯罪者が何言ってんのよ」
正論じゃないような正論に言い返せなくなり、そのまま歪む空間に身を通し、盗んだ金で食べに行った。
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