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プリテンダー千雨・リメイク
序章・2
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トさんが傷の状態を言う度に、私は自分が人間では無く機械なんだと実感した。

「ここをこうして。後は、この薬で皮膚を再生させればOKだ。ちょっと時間はかかるが・・・まあ、包帯でも巻いておけば大丈夫だろう。」

そして、ラチェットさんは最後に私の撃たれた足に包帯を巻いた。あの巨大な手で私の細い足に包帯を巻くなんて、本当に器用だ。

「さあ、起き上がっても大丈夫だ。神経回路を交換したばかりだから多少歩き辛いかもしれないがね。」

ラチェットさんがそう言うので、私はベッドから起き上がってみた。確かにもう痛みは無いし、立つ事は出来る。

「それじゃあ、今日はもう遅いから基地に泊まって行くといい。」

今度は父さんが言った。ケータイで時間を確認してみると、もう寮の門限は過ぎていた。

「寮の管理人さんには連絡を入れておく。明日は休日だし、ゆっくり休むといい。」

そして、私は一つの部屋に案内された。意外な事に、それは人間サイズの私が使うのには丁度いい広さの部屋だった。てっきりロボットサイズの部屋かと思っていたが、トランスフォーマーの中には人間とあまりサイズの変わらないのも居るため、宇宙船にはこう言う部屋も有ると言う。
私は早速部屋に置かれている若干大き目のサイズのベッドに寝転がった。だが、ロボットが使う物として作られたのか、マットなどという物は敷かれておらず、上にかぶる毛布も無い。寝心地が悪いことこの上無かった。だが、今日のたった数時間の間に色々あり過ぎたせいで私は直ぐに眠ってしまった。


続く

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